2013.05.30 Thursday
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〜プロローグ〜
古くて狭い部屋の中にある大きなベッド。オレンジ色の太陽の光が汗ばむ二人の裸体を艶かしく照らしていた。
躍動する男の背中、その下に組み敷かれる女は断続的に甘く切ない声を上げ、その声は隣室に聞こえるほど大きくなっていった。
窓からのあかりが夕焼け色に染まり始めるのを視界の外で感じながら、視界の真ん中で彼の顔を見る。彼の切なそうな表情から目が離せない。他には何も見たくないし、見えない。
もうイキそうなのかな・・・凄く切ない表情している
でも・・・あぁ、そんな格好良い顔でそんな切ない表情されると、私・・・
また、やっぱり私の方が、また・・・また・・・・・
もうイキそうなのかな・・・凄く切ない表情している
でも・・・あぁ、そんな格好良い顔でそんな切ない表情されると、私・・・
また、やっぱり私の方が、また・・・また・・・・・
「いやっ!あぁぁっ!・・・い、イクッ!また、イクッ!い、イクゥゥッ!」
男の腕の中で身体を痙攣させながら、もう何度目か分からないアクメを迎える。それを見届けて男はラストスパートをかける。
既に二度射精しているのにも関わらず、暴力的な程に勃起させた長大なものを深く深く膣の中へ乱暴に突き入れる。Fカップの胸が大きく円を描くように揺れる。
男が上り詰めようとする瞬間をその女は知っていた。女は激しいピストン運動に合わせ、腰を微妙にぐねぐねとグラインドさせ始め、膣の中をぎちぎちに圧迫するペニスを膣の内壁全ての方向から締め上げ、扱こうとする。シーツに滴るほどの大量の愛液で狭い肉の穴の中でぬるぬるに摩擦させられる極上の快感に酔いしれながら、男は急速に高まっていった。
蕩けきった表情の女が男の首に腕を回して見つめてきたその瞬間、女の奥の奥で、三度目とは思えない量の精液を勢いよく射精させた。
あ、いくのかな・・・
私だってずっと貴方の顔を見ながらイキたいのに・・・その瞬間どうしても目を瞑ってしまう・・・気持ち良さに勝てない。見つめ合いながら上り詰められたならどんなに・・・
キスして欲しい、かも、そう、あ、唾も飲ませてくれるんだ・・・暖かくて甘い・・・
ああ、凄い、奥の、奥まで、貴方しか入ってこれないところまで、そんなに突かれると・・・
分かる・・・奥に出ているの、分かる・・・嬉しい、かな?・・・だって私の身体でまたイってくれたから・・・
私だってずっと貴方の顔を見ながらイキたいのに・・・その瞬間どうしても目を瞑ってしまう・・・気持ち良さに勝てない。見つめ合いながら上り詰められたならどんなに・・・
キスして欲しい、かも、そう、あ、唾も飲ませてくれるんだ・・・暖かくて甘い・・・
ああ、凄い、奥の、奥まで、貴方しか入ってこれないところまで、そんなに突かれると・・・
分かる・・・奥に出ているの、分かる・・・嬉しい、かな?・・・だって私の身体でまたイってくれたから・・・
射精が終わった後ゆっくりとペニスを引き抜くと、一瞬膣がポッカリと空洞状態になり、数秒してからゆっくりと閉じた。それ程の太さを誇る男の愛液と精液まみれのペニスは、まだ反り返るように勃起したまま。女は愛おしそうにペニスを見つめ、そして身体を起こして口を近づけていった。
あ、くすぐったいな、出した後すぐそんなに舌を絡ませられると腰が引けるよ。でも気持ちいいわ、この穴の中・・・フェラも本当に上手になったし
てかさ、いつまでフェラしてんの?まさか、まだやる気?まあ、俺はいいけどさ・・・てかやりたいけど、でも流石にもう帰らないとまずいんじゃないの?
てかさ、いつまでフェラしてんの?まさか、まだやる気?まあ、俺はいいけどさ・・・てかやりたいけど、でも流石にもう帰らないとまずいんじゃないの?
愛液と滴る精液を口だけで綺麗にすると、女は四つん這いの状態から顔を上げる。当然のように男は上から唇を重ね、舌を絡め、唾液を飲ませるようにグチュグチュと音を立てながらディープキスをはじめる。
「もう夕方になっちゃったな」
「・・・・・・」
「戻らないとダメなんじゃないの?5時過ぎてるよ?」
「・・・うん・・」
二人は裸のままベッドに横たわり、時々ついばむようにキスをしていた。男の右手は常に優しく彼女の髪の毛を撫でながら。
頭を撫でられることは一般的な女にとっては相当嬉しい行為であるはず。数多くの女性経験がある男は確信していた。
でも彼女は嬉しそうな表情はしない。本当は嬉しいはずなのに、そうする事が許されない事のように、複雑な表情を浮かべていた。
でもそれがまた男の腹黒い欲望をくすぐり始める。
彼女がする寧ろその男を遠ざけようとする行為が、実は全て裏腹になることを、彼女は充分知っていた。知っていたからこそ・・・彼女はそんな思いをかき消すように首を横に振る。
男はそんな彼女を見ながら携帯を手に取り、フリックで器用にメールを打つ。
「誰に?」
本来ならそんな事をいちいち聞く事自体おかしな話だ。だけど彼女は聞かずにはいられなかった。
「友達だよ。バイトのシフト変わってもらおうと思って。もう今からじゃ間に合わないし」
クスッと笑う男を見て彼女は顔を伏せた。
シーツの上に顔を半分押し付けながら、男に見えないところで本人の意に反して微かに口元が緩んでしまった。
顔を伏せた状態でいると男が意識的に股間を彼女の左手に近づけた。ふとした拍子に彼女の手の甲が男の股間に触れてしまい、驚いて一瞬手を引っ込めてしまったが、既に硬さを失ったペニスはそれでも圧倒的な重量感があり、手の甲にさえ生々しさが伝わるほど熱かった。
今から帰れば夕食の準備に間に合う。あの人の為に・・・一緒に食べなきゃ・・・
彼女の思いとは逆の行動を彼女の左手はとっていた。男の柔らかくなったものを握り、亀頭を親指の腹で優しく円を描くように撫でる。ついさっき彼女の強い吸引によって吸い出され、飲み干されたはずの精液の残りが先端を濡らしていた。
それを亀頭全体に広げ、カリの廻りに擦りつけると男が堪らず唸る。その声が嬉しくて、彼女は顔を伏せたまま左手は四度目の勃起を促すように上下にゆるやかに動き始めた。
早く帰らなきゃ・・・
彼女の口から出た言葉は全く無意味で空虚なものだった。
既に時計は19時を回ろうとしていた頃、彼女、宮條瞳は気怠い身体を引き摺るように線路沿いの明るい道を一駅分歩いていた。
気怠いのは、昼からついさっきまでの5時間以上もの間抱かれ続けていたから、だけではない。
毎回この一駅分の距離の半分も使わずにいつもの自分に戻る事が出来たのに、最近はなかなか上手くいかない。あの男と会っている時の別人の自分と決別する為に、もう一駅だけでは足りないのかも、そう思うと気持ちが重くなる。
自分がしていることに対する罪悪感なんて、とうの昔に忘れることにした。たった一度の過ちで罪悪感と後悔で死にたくなった程の当時の私はもういない。
親しい友人に一度、架空の話として相談したことがある。友人はそれが誰もが経験する道、経験しなければならない道、それが大人になるという事だ、と言うけれど、私はそんな生き方は卑怯だと思っていた。
なのに今の私はそれを正当化してしまっている。自分は卑怯な女、だと分かっている。都合の良い開き直りだ。
そんな私でも、心に決めた愛するあの人、高村和希の事を考えると、否応なしに心が温かくなる。
いつもあの人に全てを打ち明けて、卑怯で屑みたいな人間の私を叱り飛ばして欲しいと思う。そうすれば心に垂れ篭める暗雲が幾ばくかでも晴れることだろうに。
だけど、だけどやっぱり愛する人を失いたくない。卑怯だろうが屑だろうが、どんな形であれ、あの人の傍に居させて欲しいと思ってしまう。
そんな自分勝手な思いが私の善の心を封印し、笑顔で出迎えてくれる彼の顔を見た瞬間に何も言えなくなってしまう。
早く戻りたい・・・いつもの自分に。そして昔の自分に。
でも、やっぱり、こんな汚れた私は死んじゃった方がいいのかな・・・
自分がしていることに対する罪悪感なんて、とうの昔に忘れることにした。たった一度の過ちで罪悪感と後悔で死にたくなった程の当時の私はもういない。
親しい友人に一度、架空の話として相談したことがある。友人はそれが誰もが経験する道、経験しなければならない道、それが大人になるという事だ、と言うけれど、私はそんな生き方は卑怯だと思っていた。
なのに今の私はそれを正当化してしまっている。自分は卑怯な女、だと分かっている。都合の良い開き直りだ。
そんな私でも、心に決めた愛するあの人、高村和希の事を考えると、否応なしに心が温かくなる。
いつもあの人に全てを打ち明けて、卑怯で屑みたいな人間の私を叱り飛ばして欲しいと思う。そうすれば心に垂れ篭める暗雲が幾ばくかでも晴れることだろうに。
だけど、だけどやっぱり愛する人を失いたくない。卑怯だろうが屑だろうが、どんな形であれ、あの人の傍に居させて欲しいと思ってしまう。
そんな自分勝手な思いが私の善の心を封印し、笑顔で出迎えてくれる彼の顔を見た瞬間に何も言えなくなってしまう。
早く戻りたい・・・いつもの自分に。そして昔の自分に。
でも、やっぱり、こんな汚れた私は死んじゃった方がいいのかな・・・
〜登場人物〜
■宮條瞳(くじょう ひとみ):18歳、大学一年、身長166センチ、Fカップ、芸能人で言うと西内まりや似のクールな美人。無類の子供好きであり、法律家の父を持つ長女であるが大学は教育学部に通う。ハッとするような美人だが、本人は華美な衣装を好まず、大人しい性格もあってこれまでどちらかというと地味で、ごく普通の青春時代を過ごしてきた。幼馴染であり、中三から高三までの家庭教師でもあった高村和希の恋人で、彼との結婚を夢見ている。
■高村和希(たかむら かずき):23歳、社会人一年生、有名国立大の法学部を卒業し、弁護士を目指して勉強をしながら瞳の父の法律事務所で働いている。大学二年の時に両親を山の事故で亡くし、一旦は遠くの祖父母宅から大学に通っていたが、宮條の強い申し出で彼の元(彼の妻、つまり瞳の母が管理する自宅傍のアパート)から大学へ通うこととなり、今もそこに住んでいる。空手の有段者で、誠実で勤勉な人柄から宮條の絶対の信頼を得ており、宮條は密かに後継者として期待している。身長が低い(165センチ)のを気にしているが、瞳は全く意に介していない。司法試験に合格し、一人前の弁護士になったら瞳と結婚したいと考えている。
■宮條葉月(くじょう はづき):17歳、身長165センチ、Cカップ、高校2年、瞳の妹。芸能人で言うと大島優子のようなえくぼの可愛い華のある容姿をしている。姉と正反対に積極的で天真爛漫な性格もあって、高校の男子ほぼ全員が彼女のことを慕っていると言っても過言ではないくらいモテモテ。姉同様小学生の頃から水泳を習っており、今は部活の同級生と付き合っている。
■岬潤也(みさき じゅんや):20歳、185センチの高身長に山下智久のようなルックスで、モデルや複数のバイトをしながら瞳と同じ大学に通う三年生。西日本では有数の呉服屋の次男。将来は兄と一緒に後を継ぐ事に「一応」なっているが、子供の頃から優秀な兄といつも比較され、兄と父親に対して非常に深いコンプレックス、不満を抱えている。そういった彼の素性は誰も知らないし、隠している。一人暮らしをしているアパートも比較的質素で、どちらかと言うと苦学生のイメージを纏っている。生まれながらの女好きであり、特定の彼女はいないがセフレが数人、下は高校生から上は40代の既婚者まで。やや変わった性癖があり「窪み」や「穴」に執着がある。それによって歴代の彼女やセフレが苦しみ、同時に岬から離れられない身体にもされた。
■竹下麻衣(たけした まい):18歳、瞳の高校の頃からの同級生で同じ大学の別の学部に通う。年齢の割には大人びた表情をする美人で、高校の頃は瞳と一緒にいるところを揃ってよくナンパされたが、そんな時は何も言い返せない瞳の代わりにいつも追い払う役目をしていた。大学入学早々潤也に一目惚れし、すぐに身体の関係になるも、いつまで経っても煮え切らない態度の潤也にしびれを切らして他の恋人を作るが、身体の関係は完全に断ち切れず、割り切った関係を続けてしまっている。決して真面目なタイプではないが、何故か瞳とはウマが合う。
〜1.彼と彼女の深い関係〜
夏休み最終日、翌日の大学の準備を終えた瞳は、和希のアパートで昼食を作っていた。もうすぐ和希が近くの事務所から昼食を取るために一旦戻ってくる時間。
瞳はバイトが無い時はいつも合鍵で和希の部屋に入り、洗濯やら掃除やら食事の世話をしていた。それが彼女の一番の楽しみであり、大げさに言うと生き甲斐だった。
12時15分キッカリに、いつも通り和希は戻ってきた。
「ただいま」
「おかえりなさい、先生」
「ん〜なんか凄くいい匂いするなぁ」
「あ、まずちゃんと手を洗ってよ!先生!」
「あ〜はいはい、先生先生言うなって」
「返事は一回だよ!せ・ん・せ・い!」
瞳は和希の事を普段は先生と呼んでいた。
遡ること4年前、高校受験を控えた瞳がある日学校から帰ると和希が家にいた。幼馴染だから当然知ってはいたけれど、中学に上がった頃からはあまり絡む事もなかったから、ちょっとだけ彼女は驚いた。でも、その日から受験まで彼に家庭教師をしてもらうことになった、と父から言われた時はもっと驚いた。家庭教師を付けられたこともそうだけど、普通女の生徒には女の家庭教師では?との思いもあったから。
真面目で大人しい瞳は、夜というプライベートな時間帯に、自分の部屋の机で、数十センチも離れていない距離に父以外の男の人がいる状況を想像しただけで顔が真っ赤になるほどだった。
実際家教が始まると、最初の内は緊張して勉強どころではなかったのだが、一月も経たずに不思議なくらいに和希にも慣れ、成績も上がる兆しが見られる程になった。
これは自分が超オクテで、ひょっとすると男性恐怖症?かと思うくらいの瞳には衝撃的過ぎるくらいの出来事だった。
「先生」と和希の事を今でも呼ぶのはその頃からの癖。ただそれだけ。今更名前で呼ぶのなんて恥ずかしいし。
受験に成功し、父の推薦もあって家教を継続してもらう事になった頃には、和希に対する信頼感は、いつしか父や他の男子に対する気持ちとは違ったものになっていた。そしてそれが「初恋」である事を認識するのに時間はかからなかった。
まだ中学2年生なのに既に彼氏がいた妹に自慢したいくらい、瞳は初恋をした自分が誇らしかった。そしてその相手が和希である事も。
和希のおかげで以前に比べて社交的になった瞳だったが、それでも高校生活が始まって間もなく同級生に告白されてしまい、対処方法が分からずパニックになった事があった。しかもそういう事が何度かあり、妹の勧めでポニーテールにしていた髪型を変えてしまい、極力男子のそばを通らないような行動を意識するようになった。地味女子に逆戻り。
しかしそんな姿を見て葉月が一言。
「お姉ちゃんは和希君なら大丈夫なのにね。いっそ和希君と付き合っちゃいなよ。そうしたら他の男子からもう声かけられないからさ」
それを家教中の和希がいる前で言うもんだから、二人共真っ赤になって俯いてしまった。彼氏・彼女いない歴が年齢の二人を前にため息混じりに苦笑いする妹。「教師が生徒と付き合っちゃまずいだろ・・・」と小さな声で言う和希に対して大爆笑していた。
そんな中途半端な状態が暫く続いた頃だった。二人がお互いを想う気持ちは明らかだったから、どちらともなく歩み寄ろうとしていた頃の話。
和希の両親が山で遭難し、帰らぬ人となった。
幼少の頃、体が弱かった和希は両親の愛情を一身に受け、大切に育てて貰って今がある。心無い親戚筋に、和希は生まれながらにして体が弱かったから、両親は二人目の子供を諦めて二人分の愛情を和希に注いだんだよ、という話を聞いたことがあった。だから和希は弁護士になって恩返し、親孝行をしたいとずっと考えていたし、それが彼の生きるモチベーションにもなっていた。
和希は暫く生きる意味を見失う程に悲しみに暮れ、抜け殻のようになってしまった。
それを支えていたのが言わずもがな、瞳だった。
和希が立ち直るのに半年かかったが、祖父母の家からアパートに引っ越してきてからは、強い絆で結ばれた二人はどちらかが行動を起こしたわけではなく、自然に恋人同士になっていた。二人は一緒にいるのが自然な状態になり、その事を瞳の両親も暖かく見守ってくれていた。その頃から瞳の「通い妻」が徐々に始まっていったが、当然身体の関係はなく、寧ろ宮條家の「長男」的なポジションとして、家族の一員として受け入れられていた。
「身体の関係」だが、その後間もなくして二人は結ばれる事になる。
瞳の友人の麻衣は、高一の時に初体験を済ませてからは比較的自由奔放な交際を続けてきた強者。というか、恋多き女。彼女の学校での話題は油断するとすぐに下ネタ方向へ。瞳はそんな話をいつも聞かされていたが、何度聞いても慣れることはなく、現実味を感じられない他の世界の話として聞いていた。
それが二年生になると、麻衣以外で周りからもチラホラと浮いた話が聞こえ始めてくるようになる。すると如何に真面目で奥手な瞳とはいえ、手を繋いだ事しかない愛する人との初体験を現実的なものとして意識し始めるようになった。
水泳部で心身ともに鍛え上げられた女の子は、愛する人と結ばれる幸福のみを夢見て、そして多少の好奇心も手伝って、いつしか和希との初体験「しか」考えられない熱病に犯されるようになった。まあ、健全な16歳と言えばそうだが。
そうして、驚くべき事に寧ろ彼女主導で初体験は無事完遂された。そう、処女と童貞にありがちな中途半端なものではなく、まさに「完遂」だった。
カーテンを締め切った殆ど何も見えない状態で結ばれた二人。恥ずかしさのあまり、瞳は殆ど目を閉じていた。信じられない痛みに耐えながら、ただ只管最愛の人に貫かれる喜びに浸るのみ。
そうして初体験を終えると、瞳は生まれ変わったような気がした。普段机を並べる同級生達が何となく子供に見えた。
勉強にも部活にも今まで以上に身が入り、成績・記録ともに右肩上がり。両親含め、周りの教師や友人たちは驚いていたが、麻衣と葉月だけは何となく、色々と、理解していたようだった。
ただ、ことセックスに関しては、それから一月に一度あるかないか、のペース。和希の立場になればそれは当たり前かもしれない。麻衣みたいに同級生と週に何度も、なんて考えたことはなかったけど、それでも二度目に抱かれた時の和希の隆々とした筋肉に包まれる感覚と、信じられないくらいに大きく起立したペニスを思い出す度に、瞳はほんの少しだけ歯がゆさを感じていたのは確かである。「もっと抱いて欲しい」なんて口が裂けても言えなかった。
だが、瞳が大学に入ってからはペースが上がった。和希の中で、瞳の高校卒業を一つの区切りとしていたところがあったのだ。
一ヶ月に一度が二度、三度と増えてゆき、瞳なりにセックスで性的な気持ちよさを少しづつ感じられるようになっていった。
でも性的な気持ちよさ、に直結するのかどうか本人は気付いていなかったが、和希の膨れた胸筋、割れた腹筋、そして背中に手を回して抱き締めた時の分厚い背中を身体全体で感じられる事が、瞳にとってこれ以上にない多幸感をもたらしていた。
〜2.床上手な彼女〜
大学の新歓行事も一段落する5月初旬、GW一日目の昼。大学から3駅の都内一等地にある、周りの雰囲気からやや浮いている古びたアパートの一室。
前の晩から断続的に絶えることなく「男女の秘め事」が行われていた。
ついさっき目を覚ましたそこの住人の男は、気だるそうにテレビのリモコンを忙しなく操作していた。GWとはいえ、平日はどれもこれも主婦向けのくだらない番組ばかり。
男はテレビのスイッチを切ると、リモコンを持っていた右手でそのまま女の頭を撫でる。
ソファーに腰掛けた男の脚の間で正座しながらフェラチオをする女の、緩く巻きの入った茶髪を優しく撫でる。
昨日あれだけ激しく抱いたのに、あんま髪乱れてないよな。ひょっとして俺が寝てる間に朝にでも直したのかな?そんなのに気を使わなくてもいいのに。そこまで俺の事が好きなのかな?まあ嬉しいけど
三度目だと、段々地が出てきたんだろうな、こないだ抱いた時はまだ恥ずかしがってたのに、実はこんなにフェラが上手かったなんて
三度目だと、段々地が出てきたんだろうな、こないだ抱いた時はまだ恥ずかしがってたのに、実はこんなにフェラが上手かったなんて
男のペニスを咥えてゆっくり頭を上下させる女は、窮屈なTシャツとスケスケの黒いパンツだけ。これは男の趣味だった。
昨晩三度も射精したにも関わらず、熱のこもった女の愛撫で少しずつ勃起し始めていた。女も興奮しているのか、ピタピタのTシャツには勃起した乳首が浮き出ており、悩ましげに腰を左右に動かし始めていた。
その光景を上から見ていた男は急速に興奮が高まっていくのを感じた。
「あは、なんか凄くなってきた」
「フェラが上手だからだよ」
「岬先輩の、めっちゃ大きいからなんか嬉しくなる」
「あ、そうそう、上手い上手い・・・そこ、麻衣、もっと吸って」
「こう?・・・こう?」
麻衣は目線を上げたまま、右手で岬のペニスの根元を抑え、横笛を吹くようにカリの下の敏感な部分に唇の内側の粘膜を擦りつけて上下させていた。
根っからエッチなのか、誰かに鍛えられたのか分からないが、3桁に届くほどの女性経験を持つ岬のペニスを極限の勃起まで導くのにさほど時間はかからなかった。
麻衣が両手で握っても余裕で亀頭が大きく飛び出す反り返った岬のペニス、異常に発達したカリのエラを口に含む時、殆どの女は難儀する。
麻衣も極限まで大きく口を開けると先端から口中にこじ入れてゆく。この時、歯が一切当たらないようにできる女はそういない。勿論、麻衣も数少ないその一人だ。
喉を押しつける程まで深く咥え、引き抜き、また深く咥え、を繰り返す。えずきそうになるほど奥まで呑み込んでも、まだ半分位残っている。残った幹を両手で挟み込むようにして唾液をまぶして扱く。
「ああ〜凄え、気持ちいい」
「・・・・・」
そう言われて麻衣は一層出し入れを速くしていった。
「やばい、このままイキそう」
「・・・・・いいよ」
「あああ〜、やべえ、ああ、出る、出るぞ!」
整った髪を振り乱して顔を凄いスピードで上下させる麻衣。出す瞬間、岬は両手で枚の髪の毛をグシャグシャに掴んだ。
麻衣の凄いところは、射精している間もずっと顔をピストンさせているところ。むず痒い快感の中で麻衣の口の中にその日初めての射精をする。
ドクドクと射精をしている間、麻衣は強烈に吸引しながら喉を鳴らしてゆく。それでも飲み込みきれない精液を口に溜めたまま、最後にゆっくりと口を離す。
乱れた髪、ボーッと焦点の定まらない視点、シャツからくっきりと浮かぶ乳首。
ゴクリと飲み込んだ瞬間、ニコッと微笑みながらやっと表情を崩すし、そのままソファに座る岬の隣にしなだれかかる。
「岬先輩の、本当に大きいから大変」
「ごめんな、辛かったろ?」
「ううん、そんな事ないよ。嬉しかったから」
「ははは、ありがとな」
岬の左腕に抱きつくと、麻衣の豊満な乳房が圧迫されて潰れる。左肩にちょこんと顎を乗せて、麻衣は左脚を交差させるように岬の左脚に絡ませる。
シャツにパンパンに押し込められた豊かな乳房や、短い丈の下からのぞくお臍、辛うじて局部を隠す程度の面積のパンツから伸びる健康的な太ももを見せつけられて、岬は5度目の勃起を抑えることが出来るのか自信がなかった。無論、抑える必要などないのだが。
気を取り直して以前から聞こうと思っていたことを岬は口にした。
「麻衣の同級生でさ、結構いつも一緒にいる女の子いるでしょ?」
「あ、誰だろ・・・瞳のことかな?」
「麻衣位の背格好でさ、ロングで一つに結ってる子」
「ああ、やっぱ瞳だ。なに、岬先輩、瞳の事気になるの?」
「いや、俺じゃなくて友達が気に入ってるみたいでさ」
「へえ、そうなんだ。今度誘ってみます?」
「ああ、助かるは、それ」
「じゃあ3対3くらいで」
「合コンか、分かったよ。悪いね」
「いいですよ、別に。ま、私の心は決まってますけど」
友達なんて嘘だ。俺が瞳に近づきたいだけ。あの子、あの憂いのある表情がドストライクなんだよな・・・とは言っても別に手を出したいわけじゃないけど。しばらくは麻衣と仲良くしたいし・・・実際本当に友達に瞳を紹介してもいいかもしれないしな
まあ、暇つぶしかな
まあ、暇つぶしかな
岬が思いを馳せていると、麻衣が下から顔を覗き込んできた。
「岬先輩、ひとつ聞いていいですか?」
「ん?こないだの事?」
「正〜解!なんで分かったの?」
「だって聞きたいオーラ出まくりだったから」
「ははは、そうなんだ」
岬は左腕を引き抜いて、麻衣の肩に回して抱き締めながら言った。
「俺、バイトとか不定期だしな・・・お金は稼がないとダメだし」
「うん」
「だから付き合ったとしても、多分一緒にいられる時間って少ないと思う」
「・・・うん」
「俺が特定の彼女を作らない、てか作れないって、こないだ言ったよね?」
「うん、聞いたけど・・・」
「麻衣の事は可愛いと思うけど・・・ゴメンな」
「・・・うん」
訪れる沈黙。気まずい雰囲気。でも岬にとってはいつもの光景で慣れっこだった。とにかくこういう時は一切喋らないようするのが得策だとも知っていた。
案の定、口を開いたのは麻衣の方からだった。
「岬先輩、あのね?・・・」
「なに?」
「私、頑張れば岬先輩の恋人候補になれる?」
「もちろんだよ」
「やった・・・やった・・・」
小さな声で独り言のように呟く麻衣。
岬は左腕を麻衣の脇腹から回し、顕わになっているお腹をゆっくりと撫でながら、時には人差し指を臍に中にこじ入れたりしていた。
潤んだ瞳で見つめてくる麻衣に口づけし、岬は舌を絡めながら左手を上にずらしてシャツの下に忍ばせて直接乳首を摘む。身体をビクッと震わせ、夢中になって舌を吸い始める麻衣の左手は、再びペニスを握る。
岬は右手で麻衣のプルンと張りのある太ももを撫で上げ、スベスベ感を楽しみながら徐々に股間に近づけていった。
それに呼応するように微妙に股を開き始める麻衣。麻衣のあそこは完全に潤みきっており、岬のしなやかな指を一本、あっという間に埋もれさせていった。
フェラでお預けをくらっていた麻衣は、ソファの上に崩れるように横になると、背中を弓なりにしながら声を上げ始めていた。
岬は手マンをしながら体制を変え、ちょっと辛いが上から麻衣の顔を跨ぐようにして、ソファの上で変則的な69の形になった。
パンツの股の部分を横にずらすと陰毛がベットリと濡れており、やや大きめのクリトリスが真っ赤に勃起していた。
そこにキスをして、唇で挟み込むようにすると、麻衣は大きな声を上げた。
そして麻衣は岬の太ももを下から両手で抱えるようにして引き付けると、両手で岬の臀部を押し開き、肛門に強烈なキスを仕掛けてきた。
突然の事に一瞬身体が離れそうになったが、それを許さない麻衣は、一層強く引き寄せると、今度は大きく舌を出して肛門の中心にねじ込むように刺激してきた。岬はクリから口を離し、自分の腹這いに下から覗き込むと、だらしなく開いた麻衣の脚、興奮で上下する白い腹、シャツがめくり上がって丸見えになった乳首、顎を突き出して必死に舌を伸ばす麻衣の顔が見えた。
背筋がゾクゾクするほど興奮した。
この女・・・最高かも・・・
麻衣は岬の尻の割れ目に懸命に顔を押し付けてベロベロと肛門を愛撫し、岬は麻衣のパンツを脱がしてヴァギナにむしゃぶりついた。
先走り液を麻衣の胸に滴らせ、勃起し始めた岬のペニスは重力に逆らって下腹につくほどガチガチになろうとしていた。
それに気付いた麻衣は、肛門を舐めながら右手を逆手にして岬のペニスを扱き始めた。
岬先輩の、また凄く硬くなってる・・・嬉しい、あ、お尻の穴もヒクヒクさせて、感じてくれてるのかな、嬉しいな、でもなんか私、凄く濡れてないかな・・・ちょっと恥ずかしいかな・・・ああ、もう本当に凄く硬い、それに太いし、長い、ああもう、本当にクラクラしてきた・・・早く・・・早く、欲しい、凄い、大好き・・・
岬はテーブルの上からコンドームを取り、口の周りを涎で濡らした麻衣に手渡した。顔が上気して目が蕩けまくっているその表情を見て、ゴクリと喉をならす岬。
「口、開けて」
虚ろな視線で丸く口を開ける麻衣に、上から唾を垂らす岬。麻衣は飲み干すとニッコリと微笑む。
「もっと・・・もっと頂戴」
堪らず岬はかぶりつく様にディープキス、直接唾液を流し込んでいった。
麻衣は堪らないといった表情でゴムを床に放り投げると、岬の首に腕を回して全力で抱きしめ、そして両脚も巻きつけた。
「岬先輩、もう、だめ・・・我慢できない」
「大丈夫・・・なの?」
「多分・・・分かんないけど・・・でも、もういい、我慢できないから・・・して」
岬はそのまま腰を落とし、限界まで勃起したペニスをズブズブと挿し込んでいった。
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NTRBLGの投稿作品を以前から読んでおり、密かにずっと興味を持っていました。そこで私も文才が無いなりに、休みを利用してちょっと書いてみようかと思い、今回のは1日かけて書き上げました。
今やネットで「NTR」と検索すると、実に多くの解釈があることに驚かされます。身体は取られても心までは取られないNTR、身体も心も取られるNTR、洗脳されることによって全て取られるNTR等々。(私は3番目のはNTRとは思えませんが)
ただ一つ言えることは、興奮すれば何でも良い、という意見が結構多い事かと思います。私は興奮は勿論ですが、読後の印象を重視したいと考えています。どんなに興奮できる内容でも、後味の悪い読み物ははっきり言って萎えてしまいます。ですから、BLGにこれまであったような終末だからこそ興奮できる、という方はひょっとすると私の物語は物足りないかもしれません。まあ、とは言っても、そんな偉そうな講釈をたれるほどの物語でもありませんが(笑)
今回の物語は、完全に作り話ですが、組み立てられている部分部分によっては実体験を散りばめています。私、おっさんですが、不倫に始まり一応一通りは経験していますので(笑)それと何人かの女性にも取材しています。男には分からない事って絶対にありますから、リアリティを追求するとどうしても生身の女性の意見はかかせません。
ただリアリティが逆に面白みを無くしてしまう部分は補正しています。例えば、大抵の女性は中出しされても実はそれほど敏感に感じ取れていないらしいのですが、それをそのまま書いちゃ面白くないですし。
今後、定期的に投稿してゆければと思いますが、当てにしないでいただけると幸甚です。なんせプレッシャーに弱い人間なもので(笑)
誤字脱字の多いまだまだ拙い文章で読みにくいかと思いますが、少しでも勃起の足しになればと思います(笑)
今やネットで「NTR」と検索すると、実に多くの解釈があることに驚かされます。身体は取られても心までは取られないNTR、身体も心も取られるNTR、洗脳されることによって全て取られるNTR等々。(私は3番目のはNTRとは思えませんが)
ただ一つ言えることは、興奮すれば何でも良い、という意見が結構多い事かと思います。私は興奮は勿論ですが、読後の印象を重視したいと考えています。どんなに興奮できる内容でも、後味の悪い読み物ははっきり言って萎えてしまいます。ですから、BLGにこれまであったような終末だからこそ興奮できる、という方はひょっとすると私の物語は物足りないかもしれません。まあ、とは言っても、そんな偉そうな講釈をたれるほどの物語でもありませんが(笑)
今回の物語は、完全に作り話ですが、組み立てられている部分部分によっては実体験を散りばめています。私、おっさんですが、不倫に始まり一応一通りは経験していますので(笑)それと何人かの女性にも取材しています。男には分からない事って絶対にありますから、リアリティを追求するとどうしても生身の女性の意見はかかせません。
ただリアリティが逆に面白みを無くしてしまう部分は補正しています。例えば、大抵の女性は中出しされても実はそれほど敏感に感じ取れていないらしいのですが、それをそのまま書いちゃ面白くないですし。
今後、定期的に投稿してゆければと思いますが、当てにしないでいただけると幸甚です。なんせプレッシャーに弱い人間なもので(笑)
誤字脱字の多いまだまだ拙い文章で読みにくいかと思いますが、少しでも勃起の足しになればと思います(笑)
Comments
ただちょっと気になった言葉在る「でもなんか私、凄く濡れてないかな」
コレだと否定の意味かなと一瞬感じた。
「でもなんか私、凄く濡れてる・・・かな」など方が良かった?と思うけどどうだろう
重箱隅突くみたいだけどなんだかおかしく感じた。
途中に人物紹介を挟むのはやめて欲しい
しかもまだ高校時代の話なのに、先の展開まで書いてあるし。キャラ紹介でネタバレってマジ勘弁。
まあそれくらいで萎えるなら読まなければいいんよ
せっかくの新人なんで大事にしていこう
http://www.sod.co.jp/sodtv/ntr_boshu/
難癖付けてる奴がいるけどきにしないよーに!
まだ高校時代の話なのに、、、って、よく
読みなさいよ。大学(現在)の話でしょ。
途中に人物紹介を入れる云々もプロローグの次だから
そんな気にする事ないと思うけどな。
期待
カレカノもの待ってた!
がんばって!
人物紹介は2話目の冒頭からで良い