2010.04.06 Tuesday
269 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2010/04/03(土) 16:03:57 ID:dovGPrJf [1/24]
double cross作者です。
アドバイスに従い、こちらに投下させていただきます。
乙、GJしてくれた方々、ありがとうございました。
初投稿で、要領のわからない自分に色々教えていただいて、ありがたやです。
全編ほとんどエロで無闇に長いですが、経過の省略はあえて最小にして長々と書きました。
24-TWENTY FOUR-的に。――エロはリアルタイムで進行中。
270 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:05:45 ID:dovGPrJf [2/24]
「今度は、高層ホテルに泊まろうよ」
「えーっ、高いし、いいよ」
「夜景見ながら酒飲んでさ」
「夜景見ながらHしたいって、見え見え」
「窓ガラス越しに、みんなに見せたい」
「何を?」
「高橋里美を俺の女にしたってこと」
「黒木くん変わったね。よくそんな恥ずかしいこと真顔でいえるね」
「だって、見せびらかしたい。マジで」
「ホントに誰か見るかもしれないよ。あたしの裸、他の人に見られてもいいんだ?」
また、旦那には友達と旅行に行くと嘘をついて、二人で計画を立てた。
最初は大袈裟だなと思ったけど、高級ホテルに泊まるなんてなかったので、ちょっとウキウキしてる。
この頃には、彼のマンションに行って掃除したり、食事を作ったりするようになってた。
不倫というより、ちょっとした恋愛ゲームを楽しんでいるつもりでいた。
――当日。
チェックインしてから、まず都心でデートして、夕方になってからホテルに戻る。
ワインを開けて、ちょっといい気持ちになる頃には、すっかり陽も落ちていた。
いつもと違ったのは、黒木くんが「○○するよ」って予告をしなかったこと。
カーテンは開けっ放しで、外を眺めると、窓が鏡のようになってて、街の灯りと自分が重なって見えた。
背後から、黒木くんが近づいてきて、抱きしめられる。
「あっ、はじまる」
と思ったけど、黒木くんは静かに窓の外を見て、動かずにいた。
「キレイだね」
「ドレッシーでしょ」
この日のために買った、フォーマルなワンピースドレス。
「夜景が」
「なにそれ」
「うそ、里美がキレイ」
いつもより、黒木くんの口数が少ない気がする。
珍しく、何か考え事しているような。
この関係が不安になったのか。それともあたしに飽きた?
271 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:06:45 ID:dovGPrJf [3/24]
「――抱いてくれないの?」
「したいの?」
「もう、あたしが聞いてるの」
「したいの?」
「……愛して、欲しいよ」
彼があたしの肩を掴んで、床にしゃがみこませる。
あたしがズボンのジッパーをおろして、黒木くんがアレを取り出す。
彼が見下ろして、あたしが見上げる。
黒木くんは何もいわない。
「これ、誰の?」――長い沈黙のあと、黒木くんが口を開いた。
「……」
「旦那のじゃないよ」
「……黒木くんの」
「跪いて、どうするの?」
「……フェラチオ…させられちゃう」
「旦那のモノじゃないのに、いいの?」
「………」
「ダメなんじゃないの? こんなことしちゃ」
「……いけないこと、してる」
「わかってて、跪いてるんだ」
いつも意地悪だけど、今日は何だか違う感じ。
「これにキスして」
「いや、したくなくなった」
「しろよ」
「やだ」
「ほら、味わえ」
顔に押し付けられる。男くさい。
あたしはもったいぶるように、少し躊躇ったふりをしてからキスをする。いつもの儀式。
黒木くんの好みに合わせて、いきなり口に含むようなことはしない。
丹念に周囲を舐め上げる。
「横向いてごらん」
言われて見ると、窓ガラスにギリギリ、黒木くんを愛撫してるあたしの顔が映ってた。
「いやだ」
「見ろよ。いい顔してる」
「誰か見てるかな?」
心配になって、黒木くんに問いかけた。
「旦那が見てるかもね。もしそうだったら、どうする?」
「……彼とも、黒木くんとも、終わっちゃう」
「くわえて」
「……はい」
「旦那も知らない里美の本気のフェラ。俺だけが知ってる」
それから、20分くらい。いつもよりずっと長い時間、黒木くんを見上げてた。
× × × ×
272 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:07:29 ID:dovGPrJf [4/24]
愛撫も窓際で。
「ホントに見られちゃうよ」
「恥ずかしいの?」
「恥ずかしいけど、ちょっと燃えるかも」
「一番見られちゃマズイ人、想像して」
「まずい人?」
「誰のこと想像する」
「お父さん」
「不倫の背徳感、台無し」
不意に彼がポケットの中から何か取り出した。
「これ、つけて」
「アイマスク?」
「経験あるでしょ?」
「ないよ」
「へ〜、意外だな」
言われるままにマスクをつけた。
視覚が遮断されて、肌の感覚が鋭敏になった気がする。
耳にキスされると、いつもより敏感になってて、崩れ落ちそうになった。
「黒木くん、立ってられないよ」
耳、首、胸。
弱いところを立て続けに攻めてくる。
彼に支えてもらわないと、本当に立っていられない。
スイートの中は、早くもあたしの喘ぎ声でいっぱいだった。
――と、その時だった。着信音が鳴ったのは。
273 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:08:19 ID:dovGPrJf [5/24]
「もしもし」
黒木くんが電話に出る。
着信があたしの携帯ではなかったので、旦那からじゃないとわかって、少しホッとした。
「はい…はい。ええ…わかりました」
黒木くんが電話を切った。
短い会話だったけど、何故か重い雰囲気。
黒木くんの声が震えている気がした。
「誰? あたしの知ってる人?」
「うん」
「まさか――」
「旦那さんじゃないよ」
黒木くんが、あたしに胸の前で手首を合わせるように命じる。
マスクで目は見えないけど、縛られる、って直感的に思った。
「縛ってするの?」
「いや?」
「いやじゃないよ。好きにして」
ソファに座らされ、いよいよ本格的な愛撫がはじまった。
× × × ×
274 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:09:25 ID:dovGPrJf [6/24]
黒木くん、いつもより丁寧で。
クリを触ってくるまで、たっぷり時間をかけられた。
「焦らしすぎだよ。変になっちゃう」
あたしがそういった、そのときだった。
――カチャッ…。物音がした。
目を塞がれて聴覚が鋭敏になってる。
「ちょっと、何か音したよ。ドアが開いたような」
黒木くんは何もいわないで、愛撫を続ける。
あたしもすぐに快感の波に飲み込まれた。
さっきまで焦らしていたクリトリスを、執拗に指で攻められた。
指先が上を通過するたび、断続的に声が漏れる。
「クリ、弱いね」
「うん、アソコ、すごいことになっちゃう」
「耳も」
「あっ、ダメダメ。それ一番弱い」
「こう?」
「サークルのOBの谷中さん知ってる?」
「知ってるよ」
「――無理やり押さえつけられて、耳とクリ同時にやられて、あたし落ちたことあるの」
「あいつともHしたんだ」
「軽蔑した? でも、無理やりだよ。強引だった。黒木くんが最初にしたみたいに乱暴なの」
こういう話に黒木くんが興奮するの、わかってる。
鼻息が荒くなって、案の定、指使いが荒くなった。
275 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:10:36 ID:dovGPrJf [7/24]
でも、またここで違和感を覚えた。
ちょっと違う。
黒木くんじゃない、息を潜めた別の気配がする。
誰かが音もなく微笑んでる気がする。
「黒木くん、誰かいるんじゃない!?」
彼は答えない。やけに興奮した呼吸音だけを絶え間なく発してる。
「やっ、アイマスク、取るよ!?」
そういった矢先、ソファに縛られた手を張りつけにされた。
黒木くんとは違う、でも、よく知った低い声が聞こえてきて――。
「誰がいるか、教えてあげなよ」
× × × ×
276 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:12:00 ID:dovGPrJf [8/24]
マスクを取らなくても、誰だかすぐにわかった。
「――佐伯…課長…!?」
「いいかっこうしてるな成瀬」
いつもの自信ありげな、薄笑いを含んだ声。
確かに、佐伯課長だった。
「ちょっ、黒木くん、どういうこと!?」
でも、黒木くんはさらに強くあたしを押さえつけてくるだけ。
ただ少し、震えてるようだった。
「離して。どういうことか説明して」
「では、私から」
課長がいう。
「君の旦那さんから連絡があってね。“残業を減らす約束だったのに、どうなってるのか?”と。
そこに最近の成瀬と黒木の親密ぶりを見て、これは何かあると思ったわけだ。
部下のことを知るのも上司の役目だし、ちょっと人を使って調べさせてもらった」
「……そんな」
「案の定、不倫しているなんてね」
「まさか、夫に…」
「いや、バラしてないよ。電話があったときにピンときたからね。もっといいことを思いついたわけだ」
「どういうこと」
「黒木、続けろ。耳とクリトリスの同時愛撫に弱いそうだから、たっぷりやって」
課長が命じる。
いわれるままに、黒木くんの愛撫がまたはじまった。
277 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:14:51 ID:dovGPrJf [9/24]
「いやっ、やめて! 離して!」
「……先輩、ごめん」
黒木くんが搾り出すように言った。
課長が続けて、
「やめてもいいんだけど、そうなると成瀬が困るんじゃない?」
「……!?」
「同僚と不倫。それも大学時代の後輩となると、結婚前から関係があると思われても仕方ない」
「違います」
「旦那にバレりゃ、離婚は当然、二人とも慰謝料請求されて会社もクビだよ」
「……」
「不倫で離婚して、借金抱えて、黒木と二人でやり直すか。それとも――」
「それとも、何ですか」
「黙っているかわりに、俺に朝まで抱かれるか、どっちかだ」
「そんなのヤダ、絶対イヤ」
「黒木とやり直してもいいんだよ。でも、不倫バツイチ嫁なんて、どちらの両親も歓迎しないんじゃないかな」
「……黒木くん、何かいってよ」
黒木くんが重たそうに口を開く。
「――俺、先輩のこと好きだけど、先輩の家庭を壊したくはない…です」
あたしを抱いて、自信をつけてた黒木くんと違う。
学生サークル時代、あたしの元カレと一緒のときみたいなおどおどした雰囲気になってる。
「それって、課長に抱かれろってこと!?」
「……いや…」
黒木くんが何かいいかけたところで、課長が遮った。
「黒木、愛撫がお留守だぞ」
「……はい」
「あっ、だめ! やめて、お願い!」
命じられて、黒木くんの手と唇が熱を帯びてくる。
必死に閉じたふとももの隙間に、黒木くんの手が侵入してくる。
アッという間に弱点を捉えられた。
278 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:17:29 ID:dovGPrJf [10/24]
「いやっ」
あたしが翻弄されるのを見てか、課長は笑ってるみたい。
「前から思ってたけど、いい足してるね。太ももの付け根まで見るのははじめてだけど」
「やらしー目であたしのこと見てたんだ」
「独身の頃から会社じゃ目立ってたし、人妻になってさらに色っぽくなったって男どもはいってるよ。
チャンスがあれば、可愛がってやりたい。誰かの女ならなおさら。男なんてそんなもんだ」
手が、あたしの太ももに触れた。
しっとりした手。感触で、黒木くんじゃないってわかる。
「こんな状況なのに、いやがっても泣かないのは大したもんだ。その気の強さがいいな」
耳元で課長の声がしたと思ったら、耳の穴にヌメったものが入ってきた。
課長が、あたしの弱い部分をなめてる。
「黒木くん、やめさせて!」
「……先輩」
「無理だよ。俺と黒木で仕組んだんだから。証拠突きつけたら、あっさり計画に同意したよ」
「……そんな」あたしは愕然とした。
「黒木、成瀬は耳と首が弱いんだな?」
「……はい。どんなに怒ってても、そこを愛撫すると力抜けるって……」
反応したくないのに、二人がかりの責めに全身がざわめいてしまう。
顎を持ち上げられ、唇を重ねられる。
アイマスクをしてても、息の感じで課長だってわかる。黒木くんは煙草吸わないから。
口を堅く閉じて、必死で守った。
279 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:18:47 ID:dovGPrJf [11/24]
「成瀬さん、頑なだね。そこがまたいいんだけど、いうこと聞いた方がいいんじゃないかな」
あたしにおかまいなしに、課長が唇を貪ってくる。
黒木くんも耳と首筋に舌を這わしてる。
胸や太ももは、どちらに愛撫されてるのか、もうわかんない。
全身を休みなく触られて、気が緩む。
あたしが甘く唇を開いたのを、課長は見逃さなかった。
つに佐伯課長の舌先が、あたしの舌を捉えた。
《離してくれないし……もう、ダメかも》
抵抗したい気持ちと諦めた方がいいという気持ち。
天秤は徐々に後者に傾いていく。
以前にも強引にされたことがあって、そのときもこんな感じだったことを思い出した。
――ぴちゃ…。
舌先が交わる湿った音が響いて、黒木くんが「……先輩」と微かな声で悲しげに呟いた。
「あっ…やっ…」
「甘い唇だな」
「……や…だ」
油断していると、課長がどんどん侵入してくる。
口の中で逃げ回るあたしの舌を巧みに追いかけて、捉えて離さない。
黒木くんの目の前で、あたしは課長とディープキスを繰り返した。
マスクをつけてるから、黒木くんが今どんな顔をしているのか、何を考えているのかわからない。
あたしを押さえつけてた手はとっくにどこかに消えたのに、キスが終わるまで抵抗してない自分に気づかなかった。
あたしが我慢すれば、すべてうまくいくのだろうか。
何事もない日常に戻れるのだろうか。
「課長、一度だけ…ですか?」
「いいよ。俺も嫁もいりゃ子供もいるしな。関係をもったら不倫仲間だ。家庭を守らなきゃならんし、それ以上無理強いはしない」
「……黒木くん、それでいい?」
「――先輩がそれでいいなら」
「いいわけないじゃん」
でも、覚悟した。
「課長、約束してくれますか。3人でするのはイヤ。キスもこれ以上はイヤです。縛った手もほどいて」
「黒木、3人はいやだってさ。こんなイイ女と3Pする機会なんて二度とないのに、残念だなあ」
「出てって、黒木くん」
「……先輩」
「こんなことになったから、もう終わりだね。あたしたち」
学生時代から何度も聞いた黒木くんの台詞。
スイマセン、と言い残して彼は消えた。
× × × ×
280 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:19:55 ID:dovGPrJf [12/24]
ドアの閉まる音がして、いよいよ課長とあたしの二人だけ。
手首の紐をほどき、アイマスクを取る。
シャンデリアの光が降り注ぐ中に、課長が立ってる。
「まさか成瀬里美をモノにできるとはね」
ソファから立ち上がるように促され、腕に抱かれた。
「やる気満々ですね」
あたしは冷めて突き放すように言う。
「男子社員の間でも人気の成瀬だからね。そりゃヤル気にもなるさ」
お尻にアレをゴリッと押し当ててくる。
「あっ!?」
思わず声を上げてしまったほど、もうすごく硬い。
「いつも後ろ姿を見て、成瀬のケツを抱え込んだらどんなに気分がいいかと思ってたよ。
もうすぐ尻を高々と上げて、俺の前にスカートの中身を露わにするんだから最高だね」
「サイテー」
「そのサイテーな男にイカされるんだけどな」
絶対感じるもんか、って思った。
「後ろからされるのは、イヤです」
「いちいち注文が多いぞ。立場わかってねーな」
ゆっくり愛撫が始まる。
黒木くんとも、旦那とも違うやり方。
40前の男の人とは経験がない。どうされるのか、自分でもわからない。
「朝までだぞ」
「――!」
「黒木なんかと不倫するなんてな。旦那、下手なのか?」
「バッカじゃないの」
「まあいいさ。朝までには“旦那よりいい”って言わせてやる。夜は長いぞ」
朝までだなんて。
感じないつもりでいた自信が揺らいでしまう。
課長が全身を撫でながら、首筋に唇をあてがってくる。
「ちょっと、キスは」
「唇以外はいいだろ」
「……」
「逃げ場はないぞ」
抗うあたしを、強く引き付けて離さない。
グイッと持ち上げられて、ベッドの上に放り投げられた。
課長があたしの前に立ちふさがって、ネクタイをほどきはじめる。
少しずつ、でも確実に、課長と生身で繋がる時間が迫っていた。
× × × ×
281 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:21:04 ID:dovGPrJf [13/24]
「朝まで、ロクな抵抗も許されない状況で、いつまでも感じずにいられると思うなよ」
「やっぱりイヤっ、帰る」
「そういう中途半端な抵抗が男に火を点けるって、なんで女ってわかんないのかね」
のしかかられ、グッと押さえ込まれる。
黒木くんより重たくて、大きい。全然動けない。
「足開けよ」
「いやっ」
「とかいいながら、無理やり開かせるのがいいんだよな」
あらん限りの力で閉じてたのに、簡単にこじ開けられた。
力の強さが、今までの男性と全然違う。
「優しくして、お願い」
「抵抗しなけりゃ、ね」
ここで抱かれることについては、完全にあきらめがついた。
乱暴にされて傷つくより、早く終わって欲しい。
「紫のTバックか。やらしーパンツはいてるね。いつもこんなか?」
「……」
「ここが弱点のクリだ」
「あっ、だめ…っ!!」
「そして、耳」
逃れようとするあたしを、追いかけるように捕まえてくる。
黒木くんにさんざん愛撫されて疼いた体は、あたしの意思に反してすぐに潤う。
「成瀬里美のおまんこ、見せてもらおうか」
「こんな明るいところで、やだ」
「明るいからいいんだよ。ホラ」
下着をちぎらんばかりに、課長が引っ張る。
灯りに照らされて、全てが剥き出しになった。
「強気の仮面を剥いだら、濡れてキラキラしたあそこが出てきたよ」
「いやだ…もう死にたい」
「あ、そう。これから死ぬほどいい思いさせてやるから」
自信たっぷりにいう。
その自信に裏づけがあることを、あたしは自分の体で知ることになる。
× × × ×
282 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:21:52 ID:dovGPrJf [14/24]
感じないつもりだった。
でも、甘かった。
あそこに指が入ると、アッという間に弱い部分を探り当てられる。
「あっ!?」
「やっと鳴いたな。ここか?」
「だめ、だめ」
「黒木にもこうされたのか?」
「彼のことはいわないで」
「遠慮すんな。比べろよ。俺の方がいいから」
指で中とクリを同時に攻め立てられ、あっけないほど簡単にイカされた。
「成瀬里美、陥落って感じだな」
そういわれて、涙が出た。
「泣いても終わらないぞ」
ドレスに手がかかり、胸も暴かれた。
「脂の乗ったいい体してる。黒木にはもったいないね。俺の女になれよ」
「絶対いや」
佐伯課長の愛撫は、しつっこくて、ねちこくって、これまで体験したことのないものだった。
四つんばいにされたり、自分で開いた足をもたされたり、色んな格好で体中を苛め抜かれる。
こんなのが朝まで続いたら……あたし、おかしくなりそう。
× × × ×
283 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:22:47 ID:dovGPrJf [15/24]
課長も裸になって、あそこを見せ付けるようにあたしの眼前に突きつける。
いきり立つそれを見て、つい「……大きい…」といいかけてしまった。
「誰と比べてるんだ?」
「……別に」
「いいよ、あとで白状させてやる」
今までで一番大きい。
あたし、あんなので犯されるんだ…。
「いつも口答えする、生意気な口をコイツで塞いでやる」
「いや」
「くわえろよ」
顔の上に跨られ、口元にこすりつけられる。こんな屈辱的なのって、今までにない。
やらないと終わらないのはわかってる。
髪をグッとつかまれてせきたてられて、イヤイヤ受け入れた。
いっぱい口を開けないと収まりきらないくらい、大きい。
「黒木にしたときはそんなんじゃないだろ」
「……」
「お前の本気を知ってるぞ。ビデオ見たからな」
「ビデオって!?」
「ビデオはビデオだよ。ほら、あきらめて舌使え。二人っきりで逃げ場はないんだ」
二人だけの秘密のビデオまで見せてるなんて。
元カレが黒木くんに話したように、黒木くんは佐伯課長に色々なことを話しているのだと悟った。
あたしが押しに弱いことも、ちょっとアブノーマルなSEXのことも。きっと。
仕方なく、黒木くんにしたように課長のモノに奉仕する。
涙がこぼれそうだったけど、泣くのもシャクで、こらえた。
「目が潤んでるぞ。悔しいのか?」
課長の言葉に惑わされないように無視して口淫を続ける。
「いい顔してるな。ルージュに巨根がよく似合ってる」
私が頭を前後するのにあわせて、腰を突き出してくる。
むせて吐き出したいのに、髪の毛を鷲づかみにされて、いいようにコントロールされてる。
課長は全然イク様子もなく、余裕であたしの唇と舌を楽しんでる。
さっきの黒木くんより、ずっと長い時間フェラをさせられた。
たぶん、あたしがした中で、一番長い時間――。
× × × ×
284 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:23:53 ID:dovGPrJf [16/24]
足を開いて横になるように命じられ、その通りにした。
昨日まで信頼していた上司に犯される。
半ば、自分が招いたレイプだということが悔しくて、夫に申し訳ない気持ちになる。
どうにかなりそうだった。
とにかく、もうこれ以上に乱れないこと。隙を見せないこと。それだけ自分に言い聞かせる。
「ゴムしてください。お願いだから」
「そんなすがるような顔でお願いされたら、そうするしかないか」
課長の先端が、あたしの入り口に触れる。
スリットをなぞるように上下させると、くちゃくちゃと淫らな音がした。
「焦らしてるつもりなんですか?」
「おねだりが聞きたいからな」
課長は、この期に及んでまだ辱めようとする。あたしは首を振った。
「お願いして入れてもらうなんて、イヤです」
「一週間前、黒木になんていっておねだりしたか、聞いて知ってるぞ」
「……」
「いわなきゃゴム外す」
「そんな」
「――言え」
避妊具を外される恐怖に負けて、黒木くんにお願いしたときの台詞を仕方なしに口にする。
その時は強引に、「夫の代わりに満足させて」といわされた。
「黒木のヤツ、成瀬にそんなこといわせるんだ」
「!? だって、知ってたんじゃ…」
「そこまで聞いてないよ」
顔から火が出そうだった。
この人は、女を辱めるあらゆる手に通じてるんだと思った。
「満足させてなんて言われたら、まあ、仕方ないか。深い場所突いて、イカせてやる」
「あっ!」
課長があたしのあそこにゆっくりと自分を沈めていく。
経験したことのない、張り裂けそうな感覚。
本当に、奥の、もうこれ以上ないところまで届いたのがわかった。
「――ついに成瀬里美を仕留めた」
勝ち誇った声が聞こえてきて、また涙がこぼれた。
「人妻のまんこは格別の味だな。病み付きになりそうだ」
信じたくないけど、あたし、佐伯課長に体を許してる。犯されてる。
あたしがこうしてる間、黒木くんは何をしてるんだろう。夫がこんな姿を見たら、どうなってしまうんだろう。
× × × ×
285 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:24:44 ID:dovGPrJf [17/24]
もともと大きいのが好きだったのかもしれない。
奥が少し痛いくらいの方が、男性の逞しさを感じることがある。
ヤラれてる感じに、すごく弱い。
課長が動き始めると、体の抵抗力が失われていくのが自分でもわかった。
あたしのあそこが、課長のあそこに馴染んでいくのを止められない。
窓の前に連れて行かれ、前から後ろから、立ったまま犯された。
「黒木とどっちがいい?」
「男の人って、どうしてそういうこと言わせようとするの?」
「楽しいからに決まってる。ほら、旦那と比べて、どうだ?」
正面から片足をあげて抱えられ、体験したことのない長いストロークで秘密の場所を抉られる。
腰が落ちそうになるのを、課長が抱いて支えてる。
「その様子だとデカいの好きだな?」
反論できずに、あたしはイヤイヤを繰り返すだけ。
「意外や意外、成瀬里美は巨根好きだ」
恥ずかしいことを言われると、溢れてくる。昔からそうだった。
溢れ出したのにあわせて、課長の動きがスムーズに、リズミカルになる。
「さっきの質問の続きだ。誰のより大きいって?」
「……」
「もっと突いて欲しいのか?」
「いやっ、手加減して、お願い」
「じゃ、言えよ」
「――黒木くんより…大きい」
「聞こえない」
「黒木くんより…主人より…大きい…です。今までで…一番大きい…壊れそう」
「そうか、俺がお前の一番の男か」
正直に言ったのに、今度は窓に手をつかされて、後ろから激しく出し入れされる。
本当に壊れそう。負けを認めて楽になりたかった。
286 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:25:33 ID:dovGPrJf [18/24]
黒木くんと最初にしたとき、彼はあたしの感じるスポットを探して、やっと捉えた。
佐伯課長のモノでされると、逃げようと体を捻っても、どこをどうしてもイイところに全部当たる。
感じまいとしても無駄。
「やだやだ、イキたくないよ……」
そういった刹那、課長が唇を重ねてくる。
「キスはだめって…本気になっちゃう」
「とっくに本気だろ」
スパートかけられてからのキスは、あたしが好きで、たびたび黒木くんにねだってたもの。
絶対、黒木くんから聞き出してる。
キスされたら、心はともかく、体は今以上に火が点いてしまう。
黒木くんのせいで、課長に負けちゃう。
行為がはじまったとき、絶対イカないと思った。
だけど、指と舌で翻弄されて達してしまった。
貫かれたあとも、中イキはイヤだと思った。
それも、もうすぐ突破される。
上と下で課長と交わりながら、あたしは深く昇りつめた。
立っていられず、課長の前に膝を曲げてへたり込んだ。
× × × ×
287 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:37:46 ID:dovGPrJf [19/24]
「休む暇ないぞ。ベッドに戻ってケツむけろ」
「もう許してよ」
「さっき言ったろ。お前の尻を抱え込むのを楽しみにしてたんだ。今さらやめられるか」
聞き入れてくれるわけもなく、無理やり四つんばいにされる。
力ずくで背中を反らされ、お尻を突き出す形になった。
「“里美の浮気なまんこ、ひと突きにして”っていえ」
「そんな屈辱的なことまで言わせる気なの?」
「こういうのが好きなんだろ。知ってるぞ」
「バカにしないで」
「なら、こうだ」
再び、指でアソコをかき回される。
瞬く間に淫らな音がして、あたしの性感が高まっていく。
腹部に違和感が膨れ上がる。
課長が何をしようとしているのかわかった。
「いやっ、やめてよっ、お願い!!」
「ダメだね」
やらしい音が徐々に大きさを増していく。
必死になって我慢したけど、耐え切れずに、あたしが弾ける。
とめどもなく、股間から液体が迸るのがわかった。
《――潮、吹かされた……》
元カレのとき以来のお漏らし。旦那や黒木くんや、その他の人とはなかった。
「潮吹き奥さん、直属の上司の前で漏らした気分はどうだ?」
「……もう、やめて」
「言わなきゃ、言うまで何度でも恥かかせてやる」
「いや…いや…」
「ほら、ここがイイんだろ!」
288 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:38:22 ID:dovGPrJf [20/24]
自分の意思と関係なく二度目の波が来て、言うか拒むか、今すぐ選択を強いられる。
「わかりました。だから……」
彼のいう通り、四つんばいになり、自分からお尻を捧げる。
あたしの全てをさらす恥ずかしいポーズ。
課長の先端があたしを捉え、またこすりつける。
いわせたい言葉を、きっと薄ら笑いを浮かべてジッと待っている。
「――里美の…浮気なおまんこ……ひと突きに…貫いてください」
あたしが、完全に課長に屈服した瞬間だった――。
言葉通り、課長はあてがったところから、一気にあたしを刺し貫いた。
「手で体を支えられないくらい激しくするから、覚悟しろよ」
そういわれて意地でも体を支えたかったけど、激しく突かれるどころか、滅多突きにされた。
もう、佐伯課長のおもちゃ。好き放題にされてる。口ごたえなんて無理。
いつものようにシーツに顔をうずめるのさえ苦しくて。
「逃げたかったら逃げてもいいぞ。逃がさないけどな」
あたしは、言葉にならない声を上げて、襲ってくる快感から逃げようともがいた。
男の人が本気になったらどうなるのか、思い知らされた気がする。
黒木くんも激しいと思ったけど、佐伯課長は比較にならない。女の気持ちなんかまるで考えてない。
お尻もさんざん叩かれた。
イキっ放しになって、上下の感覚がなくなる。
気がついたらベッドの下に落ちてた。もうわけわかんない。
黒木くんに好きにさせられた体位で、なすすべもなく課長の逞しさに屈した。
× × × ×
289 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:39:07 ID:dovGPrJf [21/24]
――それから、課長の予告通り、朝まで交わりは続いた。
途中で、「こんなの、もういらないだろ」といわれ、コンドームまで外された。
それだけは許して欲しいと泣いても、構わず犯し続けられた。
「生で繋がったぞ」
「いや…もう許して」
「中に出されたくなかったら、どこに欲しいかいえよ」
そんなこといわれても、選択肢は二つしか与えられない。
お口に出してとお願いするか、それとも――。
「……課長の…顔にかけて…お顔汚して」
口に出されるより顔にかけられる方がマシだと思って、そういうしかなかった。
「成瀬は顔射が好きなんだな」
気がついたら、顔に精子を浴びせられて、口で掃除させられてた。
あの佐伯課長がこんなに酷い一面を隠してたなんて、思いもしなかった。
正常位から、片手で持ち上げられて対面座位へ。すごい力に驚いた。あたし、こういう力強さに弱い。
「腰を使え」と命令されて、首を横に振ると両手でお尻を鷲づかみにされて、無理やり腰を振らされた。
イヤなのに、唇を貪られると応えてしまう。何度も課長と唾液を交換した。
課長の大きなモノで頭のてっぺんまで貫通されてるみたいで、思考と体がバラバラになってた。
ネクタイで後ろ手に縛られてフェラをさせられたりもした。
こんなの旦那にだって、黒木くんにだってしたことない。
ありとあらゆる屈辱的なことをされたけど、ところどころで記憶が飛んでる。
開放されるまで何度したのか、よく覚えてない。
「また抱いてやるよ」と捨て台詞を残して、課長は去っていった。
全てが終わって、携帯に旦那からの着信があったことに気づいた。
黒木くんからは、ない。
精神的にボロボロ、体はクタクタ。
冷静になると涙がこみあげてきたけど、黒木くんを責めてもはじまらない。
これは、黒木くんに迫られたとき、拒まなかったあたしのミスだ。
擬似恋愛を楽しんで、背徳的なSEXに溺れた、あたしの罪。自業自得だ。
全部自分の胸にしまっておけば、それでいい。
そう自分に言い聞かせた。
× × × ×
290 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:39:49 ID:dovGPrJf [22/24]
浮気の代償は、それだけにとどまらなくて――。
黒木くんは、翌日から会社に出てこなかった。
佐伯課長が処理して、退職という流れが最初っからできてたみたい。
あたしは、居ずらいながらも、出社している。
すぐにでも転職したかったけど、旦那に対して仕事を変える納得のいく理由を探していたから。
課長に負けたくない、って気持ちもあった。
佐伯課長はいい人の仮面を被りながらも、あたしにアプローチしてくる。
一度だけの約束だったのに、脅迫めいた誘いは続き、泣く泣く何度か抱かれた。
嫌悪感はすごいのに、抱かれるたびに感じる自分を抑えることができない。
二度目には、指じゃなくて、挿入されて潮を吹かされた。初めて体験した背面騎乗位。
「成瀬のハメ潮だ」
そんなものがあるなんて、全然知らなかった。
課長の前で、あたし自身も見たことのない恥ずかしい姿を何度も晒した。
× × × ×
291 名前:double cross《Satomi-SIDE》 投稿日:2010/04/03(土) 16:42:58 ID:dovGPrJf [23/24]
グズグズと時間だけが過ぎた――ある日。
旦那に「話がある」といわれ、突きつけられた緑の紙。
「――これって…!?」
あたしは息を飲んだ。
「嫁を寝取られた亭主が、傍観しているとでも思ってたのか」
添付された書類、あたしと、黒木くんと佐伯課長に関する興信所の調査報告書。
「惚れて一緒になった女がどこか変われば、気づくよ。俺がお前を一番長い時間見てきたんだから」
たしかにあたしは変わっていたのかも。
夜は夫にも抱かれていたし、うまく演技してるつもりだった。
でも、減らすといった仕事も減らさず、それまで付けなかった上下セットの下着も増えた。
家事もおろそかになってたかもしれない。冷静になって振り返れば、主人が異変に気づく余地はあったんだ。
生まれてはじめて、本気で泣いた。
黒木くんとの関係は、想い続けてくれた彼の気持ちを利用して、あたし自身を与えることで彼をコントロールするゲームだった。
課長とは本意ではなく、関係を迫られてのものだった。
ありとあらゆる言い訳が口をついて出たけど、何を言っても自分でも空々しく聞こえるだけで、夫の心に響くわけもない。
最後は言い訳もやめ、ただ詫びて、離婚届に判を押した。
主人にいわれたのは、「許す。だけど、もう二度と会わない」。
それでも、最後の最後に「もう一度幸せを探せよ」と言ってくれたのが救いだった。
傷ついたのは自分なはずなのに、今でもまだあたしに優しい言葉を残してくれる。
こんな大らかで穏やかな人を、あたしは裏切ったんだ。後悔してもしきれないくらい悔やんだ。
会社も辞め、実家に戻った。
高校生以来、父に殴られて、自分がしでかしたことが身にしみた。
黒木くんは、それまで貯めていたお金を旦那の慰謝料に充てたらしい。
そのお金は、あたしと将来のことを考えて、コツコツ貯めてたものみたい。
こんなことになったけど、想ってくれてた気持ちはホンモノだったのだと思う。
佐伯課長は会社バレして、そのことであたしも呼ばれた。
黒木くんのときと違い、関係は合意ではなかったことを証言した。
「訴えるなら訴えろ」と息巻いていたけど、あたしに生理がきてないことを告げたら、ものすごく動揺していた。
あたしはといえば、この先どうしたらいいのか、今もわからないままでいる。
【END】
292 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2010/04/03(土) 17:13:44 ID:dovGPrJf [24/24]
これで里美編は終わりです。
さらに番外・男性視点の《Kuroki-SIDE》へ続きます。
昨日一気に書いて、里美編の半分以下の長さでまとめました。
黒木編のほうが出来はいいかも?
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