2010.04.06 Tuesday
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297 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:25:14 ID:GX2pjcUV [1/20]
double cross《Kuroki-SIDE》
俺と里美先輩の不倫の証拠を佐伯課長に突きつけられたのは、昨日の晩のことだ。
里美さんの亭主にも、会社にもお前の実家にも黙っててやる、と課長は言った。
「だから、成瀬里美とヤレる段取りをしろ。なあ、黒木」
もちろん、最初は冗談じゃないと思った。
不倫とはいえ、学生時代から憧れていた女をやっとモノにしたのだ。
何があってもこの手で守りたい。不貞がバレて、彼女が家庭を失うなら、俺が受け皿になればいい。
だけど、ふと思う。
入社以来、何故か佐伯課長に気に入られて、夜の遊びのお供もさせられた。
そこでわかったのは、佐伯課長の裏の顔だ。
会社では善人ぶってはいるが、かなり遊んでいて、ちょっとした性豪を気取っている。
いったい、里美先輩が課長に抱かれたら、どんな反応をするのだろうか――。
× × × ×
298 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:25:57 ID:GX2pjcUV [2/20]
彼女が他の男と……という妄想をしてしまうのは、俺の昔のトラウマがそうさせる。
学生時代、久坂という先輩がいた。
ある日、久坂のアパートに遊びに行くと、「今、里美が来てるから帰れ」と追い返されえたことがある。
久坂のヤツは、何故か上半身裸だった。
「まさか」と思い、俺は帰るフリをして、頃合を見計らってアパートに戻ってみた。
ドアポストをそろりと開けて中の様子を伺うと、見えはしなかったが、女の甘いすすり泣く声が聞こえてきた。
《あの里美さんが……ヤラれてる?》
衝撃だった。フリーだと思ってた憧れの先輩が、男にハメられている。
それも、サークルの中では女に手が早いことで知られている久坂のヤツに。
このとき、はじめて強烈に欝勃起した。
久坂は里美と本格的に交際をはじめると、俺の気持ちを知ってか知らずか、彼女との情事の一部始終を自慢げに話した。
――気が強そうに見えるけど、あいつMなんだぜ。
――最初はイヤがったけど、指で追い込んでやると淫語まで言うようになったよ。
――限界近くなると、必ず「許して、お願い」っていうんだが、そこを無理やりやるのがたまらない。
――泣きそうな目で見上げながらフェラするんだよ。あのキレイ目の顔で。
――バックが好きで、スパンキングするとイイ声で鳴くんだよ。イクときはシーツに突っ伏して、必死に耐えてるのがいい眺めだ。
他人の秘密をベラベラ喋る久坂を、本心では嫌っていた。
だが、ヤツに付き合っていると里美先輩と一緒にいる時間が増える。
憧れの彼女の痴態については興味もあったし、それを思い出してはオナニーするのがたまらなかった。
ただ、俺にも一応彼女ができて、やることはやっていた。
AVでもない生身の女が久坂のいうように乱れるものか、半信半疑ではいたが。
× × × ×
299 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:26:32 ID:GX2pjcUV [3/20]
久坂のいうことが本当だとわかったのは、サークルの合宿、山荘に泊りがけで行ったときのことだ。
深夜、何の気なしに外を散歩をしていたら、偶然近くの林に入る久坂と里美さんを見かけた。
隠れて様子を伺っていると、久坂が里美さんにキスを迫り、強引に抱き寄せた。
里美先輩は最初こそイヤがっていたが、やがて受け入れ、しっとりと久坂の腰に手を回し始めた。
信じられない光景だった。
あの里美先輩が、久坂の前に跪いている。
俺の彼女がするような、ただ前後に頭を揺らすだけのそれではなく、様々に角度を変え、ねっとりと男を味わってる。
木に両手をついて、めくり上げられたスカートからとびっきり形の良いヒップを差し出し、振り向いて久坂を待ってる。
俺の軟弱なピストン運動と違い、久坂のそれは叩き込むように激しいものだった。
アパートで聞いたあの甘い声とともに「立ってられないよ。お願い、もう許して」と哀願するのが聞こえた。
里美先輩が崩れると、久坂は再び彼女の口を犯した。「飲め」と命じ、彼女が従う。
久坂のいうことは本当だった。
里美先輩が、久坂の激しさに負けて許しを乞うのをこの目で見た。
男の精を口いっぱいに受け止め、アイツをせつなげに見上げながら、飲み込む瞬間を。
聞かされた話を自慰のネタにしていたのと違い、あまりにも生々しく衝撃的な光景だった。
それからというもの、2年以上の間フラッシュバックに悩まされた。
欝勃起どころか、その勃起がままならない状態が長く続いた。
× × × ×
300 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:27:07 ID:GX2pjcUV [4/20]
転職した会社に里美先輩がいて、同じ課の同じ班に配属されたときは驚いた。
彼女は相変わらずキレイで、ハキハキとエネルギッシュで、魅力的だった。
もうひとつの驚きは、彼女が結婚していたことだ。
結婚したのは俺の知らない男ということだったが、消えていたフラッシュバックが、またこの頃から起こりはじめた。
「苗字は成瀬になったから」
俺の知らない、成瀬という男に、あの久坂とのときのように抱かれているのだろうか。
そう思うと、尋常じゃない嫉妬心に支配されてしまう。
俺だって、経験を積んだ今なら、里美先輩を久坂のように乱れさせることができるはずだ、と思い始める。
その感情が爆発するまで、さして時間は要しなかった。
人のいない夜のオフィスで彼女を押し倒し、久坂に聞いたやり方で、迫る。
――『里美のやつ、どんな派手な喧嘩をしていても、耳と首を交互に責めてキスをしたらコロッといくぜ』
言葉どおりにすると、本当に里美先輩はおとなしくなった。
やっぱり久坂の言うとおりかよ、そう思うと悔しくはあったが、なおさら滅茶苦茶にしたい衝動に突き動かされた。
ホテルに連れ込み、思いの丈を彼女の体にぶつける。
俺のやり方で里美を狂わせてやると思ったが、感情のコントロールが聞かず、気が付いたら久坂に聞かされたやり方を模倣していた。
彼女をいきなり跪かせ、有無を言わさずしゃぶらせる。
指で追い込んで、言わせたい言葉を口にさせる。
最後は、飲ませはしなかったものの、口にぶちまけた。
我に返ると、大好きな彼女を抱くことはできたが、これで関係は終わりになるだろうと思い、いたたまれない気持ちになった。
× × × ×
301 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:28:04 ID:GX2pjcUV [5/20]
だが、それが里美先輩との関係のはじまりになった。
彼女の中で何があったのかは、俺にはよくわからない。
曰く「いたって普通」の旦那に満足してないのか。
ともかく、俺は彼女に溺れた。
久坂になったつもりで、里美先輩を辱める。
もともとがそういう趣味ではないが、自分のやり方では彼女を満たしてやれないのではないかという強迫観念に常に悩まされており、自分でもどうにもならない。
久坂に聞かされたことは、片っ端からやった。
イヤがる彼女の、股間を、フェラ顔を、写メで撮る。
旦那にはさせていないという顔射もした。あの美貌を撃ち抜くのは、たまらない快感だった。
先輩は「里美はバックが好きだ」という久坂の証言を必死に否定していたが、ついにビデオカメラの前で白状させた。
やっぱり、里美先輩のまんこはアイツに開発されたんだと思うと、俺は狂った。
彼女がシーツに突っ伏すまで、女子大生だった頃より色づいた丸い尻を鷲づかみにして力任せに突きまくった。
「ヤラれている雰囲気に弱い」と彼女は告白した。
それならと、ホテルでレイププレイを楽しむ。
普段の仕事スタイルの彼女。ブラウスのボタンを引きちぎって、ストッキングを引き裂き、人妻である彼女を組み敷く。
許しを乞う彼女に、おかまいなしに俺を突き刺した。
里美先輩も次第に快感に流され、「クセになっちゃうよ」というまでになった。
あのトラウマになった夜のできごとも、そっくりそのまま再現してやった。
「飲めよ」と命令すると、泣きそうな顔で俺を見上げ、喉を鳴らして飲み込んだ。
いつもは俺を飲んでかかっている里美先輩が、二人きりになると“里美”になる。
ときには敬語になって、「してください」と欲しがるまでになった。
《あの里美先輩をここまでしてやった》――俺は有頂天だった。
久坂には少し負けてるかもしれないが、少なくとも旦那よりは俺のほうが彼女の体を知っているはずだと。
× × × ×
304 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:33:04 ID:GX2pjcUV [8/20]
ただひとつ久坂が彼女にしたことで、できてないことがある。
「里美のヤツ、昨日は3回潮吹いたよ。家で吹かせるとあとが大変だから、これからはホテルだな」
AV女優が潮を吹くのはわかる。あれは撮影前に大量に水を飲ませ、スポットを攻め立てるから何度も吹くのだと聞いた。
いくら淫乱だからといって、フツーの女子大生が一晩にそう何度も潮を吹くものなのか。疑問に思ってた。
何人かの女と付き合ったが、潮を吹いたのは依存症のメンヘラくらいだ。
飾らない普通のSEXをして、せつな的に気持ちよければそれでかまわないと思ってた。
里美先輩と関係をもちはじめて、何度か試してみたが、うまくいかなかった。
彼女は中が敏感なので、あまり指でかきまわすと痛がる。
いい加減経験を積んで、今の俺と当時の久坂に大きな差があるとは思えなかったから、自慢しいのアイツのフカシだろう、と決め込むことにした。
――と、ここで、佐伯課長の台詞を思い出した。
『潮吹かせるのなんかワケない。女の方が歳を重ねると性感は増すし、十中八九吹くよ』
飲んだ勢いで一緒に風俗に行ったときも、「吹かせてやった」と自慢していた。
「新人さんだったから、自分が漏らしたことに驚いてたな。最後は涎たらして前後不覚になってたよ」という。
後日、その新人の子を指名して課長のことを聞いてみたら、確かに「凄かった」と証言してくれた。
× × × ×
305 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:33:54 ID:GX2pjcUV [9/20]
もし、課長の希望どおり、里美先輩を委ねたら、彼女も漏らすのだろうか。
そう思うと、あのトラウマが歪んだ感情に変わり始めた。
《俺じゃない誰かの肉棒に刺し抜かれ、感じ過ぎて許しを乞う成瀬里美を見てみたい――》
騙し討ちで課長に託すような状況で、先輩が感じるとは思えないが、しかし、彼女の性癖からして「もしかして…」というかすかな予感もある。
サウナで見た佐伯課長の股間のものは、長大だった。俺も体の割りに大きい方だが、課長のはまさに巨根。
久坂のものもサークルの合宿で何度も見たし、例の林の一件でも確認したが、デカさは俺と大差なかった。
里美は旦那を含めて6人と経験したというが、久坂と俺のモノがほぼ同じくらいで、一番大きかったと正直に白状した。
彼女が課長に抱かれれば、これまでにない猛々しいモノが先輩の秘所を貫くことになる。そのとき彼女は、どんな反応をするのだろう。
俺は強烈に勃起した。学生の頃でも感じたことのない、張り裂けそうな興奮を覚えた。
もう一度、彼女が他の男によがり鳴かされる姿を見てみたい。
それは里美先輩を失うということでもあったが、葛藤したのち、俺は決意した。
「課長、成瀬さんを抱いてください。俺がお膳立てをします」
先輩がどんなやり方を好むか、どう追い込めば言うことを聞くか、そこまで暴露した。
まるで、俺に久坂が憑いたように。
撮ったビデオも全部見せた。
課長は、「お前は賢いよ。3人で楽しもうや」と薄く笑った。
× × × ×
306 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:34:31 ID:GX2pjcUV [10/20]
場所は都内の高層ホテルと決めて、当日まで何もないフリをした。
事前にいっても、もしかしたら彼女は課長に抱かれる覚悟をしたかもしれない。
だが、俺としてはじっくり感じさせてから、罠にはめた状態で彼女がどうなるのか知りたかったのだ。
普通にデートをして、仕事の愚痴や家庭の話を聞いてやり、夕方、ホテルの部屋でワインをあけて飲んだ。
手筈は、課長にはしばらく別場所で待機してもらい、俺は里美先輩を酔わせて、じっくり愛撫をし、その気にさせる。
先輩の体は、一度疼くと理性の働きが鈍くなる。そこで課長を招きいれ、脅しをかける。
行為は脅迫レイプだが、やり方さえ間違わなければ、高まった性感をある程度維持したまま行為に突入できるはずだ。
俺は里美先輩をしゃがませ、最後になるかもしれない唇と舌を楽しんだ。
床に座り、トロンとした目で見つめてくる彼女は、いつにもましてキレイだった。
旦那も知らない、久坂もしらない、成瀬里美の本気の口淫。
これだけは俺が仕込んだのだが、もうじき課長も味わうのだろうか。
罠にかかった彼女は、本気になるだろうか。
十分すぎるほど男を知ってる体は、課長の責めに耐えられるのだろうか。あの剛直に耐えることが――。
決別する覚悟を込めて、今まで以上に丁寧に彼女の全身を愛撫する。
アイマスクを付けさせ、視界を遮断する。
課長を部屋に招き入れるとき、彼女に内緒にするための準備だが、先輩は単なるプレイのひとつと受け取ったようだ。
この日も、里美先輩はいい声で鳴いた。
「目が見えないと感じすぎちゃう」と何度も繰り返す。
――と、俺の携帯が鳴る。課長からだ。『もういいか? 今から行くぞ』
里美先輩は電話の主だ誰かを気にしていた。マスクで見えないせいか、周囲の環境が不安なのかもしれない。
部屋のドアはストッパーで止めて開いている。
ほどなくして、課長が足音をたてずに姿を現した。
いよいよ、彼女を課長に貸し出す。亭主から寝取った女を、寝取られる。いや、寝取らせる。
拒否されるかもしれない。いやいや従うかもしれない。
それとも、髪を乱してよがり狂うだろうか。
× × × ×
307 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:35:23 ID:GX2pjcUV [11/20]
さらに彼女の自由を奪うため、彼女の両手を前手で縛り、ソファに投げ出す。
耳をなめながらクリを同時に攻めると、彼女は学生時代にこの責め方で男に堕とされた経験を語り始めた。
「抵抗したんだけど、しつこくクリ触られて耳なめられて……」
「感じたの?」
「いけないと思ったけど」
「イッたんだ?」
「イッてないけど、イきそうだった。それと……」
「それと?」
「いっぱい舐められて“里美ちゃんのあそこ可愛いね”って、サークルの他の女の子と比べられて悔しかった」
傍に第三者がいるとも知らず、彼女は自身の性体験を語った。
俺の嫉妬心を煽るための彼女のいつもの手だったが、わざとだとわかっても全身の血が熱くなる。
下着の上から大事な部分を乱暴に指でこねてやる。と、彼女が嬉しそうな声を上げる。
その光景を見て、佐伯課長がニヤリと笑った。
物音は立ててなかったが、ここで里美先輩が誰かいることに気づいた。
マスクを被され、手の自由まで奪われて、外気に敏感になってるのかもしれない。課長は煙草を吸うから、匂いもするだろう。
俺はマスクを取ろうとする先輩の腕を押さえつけた。
「黒木くん、誰かいるの!?」
「誰がいるか教えてやれよ」。ここで課長が口を開いた。
見えてはいなかったが、彼女はそこに立っているもう一人の人物が誰であるか理解した。
離して、と暴れる彼女に、課長が成り行きを聞かせる。
――俺と里美先輩の不倫を知ったこと。
――家庭、実家、会社にバラされたくなかったら、自分に体を許すこと。
× × × ×
308 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:35:58 ID:GX2pjcUV [12/20]
「冗談でしょ」
気丈な彼女らしい反応だったが、しかし、体の自由を奪われた状態のままではどうにもならない。
課長の命令で、俺は愛撫を続けた。
抵抗はされたが、思ったより強い力ではない。どうしてだろう。もっと抵抗しなければ、本当に犯されるのに。
この期に及んで、先輩を課長の自由にさせたくはない、という感情が芽生える。
「黒木、手を休めるな」
俺の葛藤を見抜いたのか、課長が釘刺ししてくる。
防御本能なのか、さっきまでの昂ぶりをまだ引きずっているのか、こんな状況なのに、彼女の股間からは液体が溢れている。
やがて課長も加わり、里美先輩を責め始めた。
「いやだ、やめてよ。こんなことしてタダで済むと思ってるの?」
「済むんだよ。生活を守るしかないからな」
それが当然のように課長がいう。
課長の指先は、里美先輩の太ももをなぞっている。
ちょっと触れただけなのに、胸が苦しかった。と同時に言いえぬ興奮を感じた。
俺たちの愛撫は次第に熱を増し、先輩を責め立てる。
服の上から乳首を弾かれ、彼女が甘い声を一瞬漏らした。
「どっち? どっちなの?」
どちらの手に反応をしてしまったのか、不安に感じてる様子だった。
再び、乳首を弾かれると、先輩は「くっ!」と唇を噛んだ。
弾いたのは、課長だった。
ついに、里美さんが課長の愛撫に反応してしまったのを見て、胸をかきむしりたい衝動に駆られた。
× × × ×
309 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:37:01 ID:GX2pjcUV [13/20]
時間をかけた愛撫に抵抗が弱々しくなっていくのを見て、課長が彼女の唇を奪った。
また力を取り戻したように暴れたが、男二人の力にかなうわけもなく、やがておとなしくなり――。
少しずつ少しずつ、彼女の唇が課長のキスに応じはじめる。
観念したのだろうか。イヤ、早すぎやしないか。
堕ちた姿は見たい。だが、精一杯抵抗して欲しいのに。
この日、はじめて課長の指が、下着の上から彼女のクレバスをなぞった。
唇が甘く開くのを見逃さず、課長の舌が彼女の艶やかなリップをさらにこじ開ける。
逃げようとする顎をクイッと引き寄せ、遠慮なしに甘い唇と舌を味わっている。俺は息を飲んだ。
《里美先輩が溶けはじめてる?》
押さえつけていた手を離しても、先輩は抵抗する素振りを見せない。
それどころか、次第に鼻にかかった甘い吐息が漏れ聞こえてきた。
触れ合った唇の間から、遠慮気味に伸びるピンク色の舌が見えた。
里美先輩は、覚悟を決めたようだった。
「3人でするのはイヤ。キスもこれ以上はイヤです。縛った手もほどいて」
二人がかりでなければ、キスさえしなければ、自分は本気になることはない。
そういう意思表示に聞こえ、俺は少しホッとした。
「3人はイヤだってさ。黒木、残念だったな」
「いや…最初から加わるつもりはなかったので…」
彼女を二人がかりで弄びたいんじゃない。
目の前で、彼女が課長に身を差し出す姿を見たら、きっと嫉妬で気が狂ってしまう。
「彼女の痴態をあとで教えてやるよ」と課長はいった。
部屋を出る俺の後から、「あたしたち、もう終わりだね」と声がした。
怒るときでも冗談めかして怒る里美先輩の、はじめて聞く憎悪のトーンだった。
× × × ×
310 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:37:41 ID:GX2pjcUV [14/20]
俺はホテルの部屋にいる。
里美先輩と課長がいるホテルとは違う、その向かいのタワーホテルだ。
ちょうどあの部屋を見下ろせる位置に部屋をとっていた。
課長は、この手のホテルで女を抱くとき、カーテンを閉めたりブラインドを下ろしたりはしない。
『窓に手をつかせて、乱れている女をみせびらかすのがいいよな』と言っていた。
たとえ里美先輩がイヤがっても、佐伯課長は自分の思いどおりにするだろう。
手持ちのデジタルスコープを、あの部屋に向ける。
望遠が充分なのは、前日に確認済みだ。
盗撮用のビデオを設置することも考えたが、あとで見るにはリアルすぎる。きっと死にたくなるくらいに。
今ここに居ても、窓がなければ飛び降りたいくらいの気持ちだ。
だから、これが今の俺にできる精一杯。
少しでも距離を取ることで、平静を保つ。そうして、冷静に彼女を観察してみせる。
× × × ×
311 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:38:16 ID:GX2pjcUV [15/20]
抵抗しているのではないか。
土壇場で、逃げ出したのではないか。
心の片隅に辛うじて残っていた淡い期待は、すぐに霧散した。
《先輩…!?》
――スコープ越しの光景。
横たわった女の白いふとももを割って、男が股間に顔を埋めている。
《……あそこを…見られてる? いや、舐められてる…?》
この倍率では、どちらなのかよくわからない。
しかし、すでに恋焦がれた女は身包みを剥がされて、秘部を男の眼前に晒しているのはわかった。
男が女を横抱えにして、無骨な手が開いた両足の中心を捉える。
きっと、指が踊っているのだろう。雑なのか巧みなのか。深呼吸して、彼女の反応を伺う。
ときに閉じようとする足を、男が開く。何度も開く。
女はあきらめたように、男の胸に顔を埋めた。泣き顔を見せるのを拒む仕草。
里美先輩が感じたときに見せる仕草だってことを俺は知っている。
絶対感じてる。鳴いてる。やっぱり、課長は上手いのか…。
見てられなかった。なのに目を離せなかった。
小刻みに仰け反ったり、逃げようともがいたり。
《どうして、どうして……》
これはイクときの兆候だ。
こんなレイプ的な状況で、まだそれほど時間も経ってないのに、そんな早すぎる。
クリ堕ちか、中堕ちか。それとも同時責め…?
寝そべった彼女の顔をまたいで、男が上になる。
背中を向けているため、何をやっているか見えない。
しかし、フェラチオ以外に考えられない。
女の足がバタバタしている。苦しんでる? 喉の奥に入れられてるんだろうか。
こんな姿勢での口淫は、俺だってしたことない。
初めて抱く女を、課長はここまでするのか――。
しかし、多少感じていたとしても、こんなやり方では里美先輩はいうことをきかないだろう。
本気のフェラは、俺しか知らないはずだ。旦那も知らないはずだ。
× × × ×
312 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:39:16 ID:GX2pjcUV [16/20]
信じられないのは、その状況が40分にわたって続いたことだ。
彼女は『黒木くん、口でさせるの好きだよね。こんなに長くしたことないよ』と言っていた。
その俺でも、20分程度だったと思う。
ただ口に入れられているだけ? それとも、受け入れてしまった……?
俺のとは比べ物にならない、あの大きいモノを。先輩も未体験の大きさのモノを。そんなバカな。
やがて、女は男を迎え入れる格好になり、男が覆いかぶさった。
《――挿入る》
あれが、課長の巨根が、今にも俺の里美を貫く。突き刺す。征服する。
グッと腰が入った。
と同時に、女の背中が大きくしなる。ついに突き込まれてしまったのか。
彼女の嬌声が聞こえてきた気がしたて、涙がこぼれた。
泣きながら、スコープに取り付けたデジカメのシャッターを切り、俺の憧れの人が課長の女になった瞬間を夢中で撮影した。
× × × ×
313 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:39:55 ID:GX2pjcUV [17/20]
窓に手をつかされ、彼女が背後から撃ち抜かれている。
社内でも人気の美貌の若妻が、信頼していた上司に陵辱されている。
男の勝ち誇った顔。何か言ってる。「そら、そら!」と幻聴が聞こえる。
女は俯いていて、顔は見えない。
痛みに耐えているのか、快感に崩れ落ちそうなのか、男の動きにあわせてしなやかな裸体が踊る。
見覚えのある、叩き込むようなピストン。
あのときの、あの林での光景がオーバーラップする。
――『久坂くん、立ってられないよ』
女が顔を上げた。
見たくなかった。痛みに耐えてるんじゃない。快感に溺れて正体を失くしていた。
里美先輩が乱れている。きっと、あんっ、あんっ、とあの可愛い声で鳴いてる。
ほどなくして、女が男の足元に崩れ落ちた。
《まさか…イッたんじゃ…課長の巨根でイったんじゃ…》
男が女の髪の毛を掴んで股間へ引き寄せる。
見せ付けて、『お前はこれに負けたんだぞ』と言い聞かせてるかのようだった。
× × × ×
314 名前:double cross《Kuroki-SIDE》 投稿日:2010/04/04(日) 18:41:35 ID:GX2pjcUV [18/20]
俺の大好きな里美が、彼女の好きなバックで貫かれている。
スパンキングされるたびに、彼女の体が海老のように跳ねる。
久坂が開発した場所を、アイツより大きなペニスが蹂躙している。
あのトロトロのおまんこを味わわれ、楽しみ抜かれてる。
里美が、髪を振り乱し、逃げようとして、崩れた。
ベッドの下に上半身だけが落ち、肉厚のヒップを高々と男に捧げる格好になる。
こんな体勢になっても、男は打ち込み続ける。里美があんな姿で杭を打たれてる。垂直に、串刺しにされてる。
――二人の声が聞こえてくる。
『黒木と俺とどっちがいいんだ?』
『もう許して。お願い』
『どっちがいい?』
『こんな逞しいモノでそんなに激しくされたら、誰だって頭おかしくなっちゃうよ』
ハッキリと聞こえる。幻聴というには生々しすぎる。
俺が部屋を出る間際、「キスはイヤです」といっていた里美。
その里美が、男に抱きつき、自分からキスをせがんでいる。
正常位での長い長いキス。
スパート前の里美が好きだったあのおねだり。心まで堕ちたとしか思えない。止めを刺されたのだ。
俺はもう、見てられなかった。もう、うんざりだ。
バカだった。最愛の女が寝取られるのを見たいだなんて。
呆然と佇んでいたら、携帯が鳴った。課長からだ。恐る恐る通話ボタンを押す。
受話器の向こうで、パンパンと肉打つ音と、色づいた声が遠く聞こえてくる。
『成瀬里美に、生でブチ込んでやったぞ!』
『ああっ、やんっ! いやっ、あんっ!!』
聞きたくない。聞きたくない。
死ぬほど悲しくて切なくて、なのに破裂しそうなくらい強烈に勃起した。
受話器を握り締め、声も音もなく泣きながら、夢中で自分のモノをしごき、えも言われぬ快感に酔った。
――Double Cross.
誰が誰を裏切ったのか、このゲームの行方はしれない。
【END】
316 名前:名無しさん@ピンキー投稿日:2010/04/04(日) 18:49:41 ID:GX2pjcUV [19/20]
これで終わりです。
さっき、里美編から自分でも初めて通して読んでみたのですが、やっぱり冗長でクドいですねw
推敲するべきでした。
スレ独占して申し訳ありません。
感想、ダメ出し、あればどうぞ。
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