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俯瞰/パパイヤ 投稿日:2009/12/30(水) 17:19:46 ID:7O6RWkWS
放課後の教室でひとりたたずんでいると、窓の外が冬めいて、年も暮れたのが良く分
かる。日が陰るのが早くなり、最近はコートがないと行き帰りの道中もつらくなっている
ので、相内香織は羽織を一枚、鞄から出した。ストッキングをはいてくるべきだったか
もしれないと思いながら、最近、親しくなりつつある深見達也の事を考えていると、自然
に頬が熱くなった。達也は同じ組の少年で、昨月に行われた文化祭の時に親しくなり、
交友を持つようになっている。サッカー部のエースである達也は、運動だけではなく勉
強も優秀で、将来は弁護士になりたいといつも言っていた。香織はそういう達也の真
面目な性格に好意を抱き、また尊敬もしている。