43 名前:凌辱学舎5  ◆CSwCzse3V2 投稿日:2006/12/23(土) 07:34:42 ID:S9bqNIS1

 降りしきる雨の中を、黒髪の少女が歩いている。傘もささない無防備な肢体を冷たい水滴が容赦
なく濡らしていく。
 天道沙夜(てんどう・さや)は、そっとスカートの前に手をやった。龍次によってさんざん貫か
れた下腹部が、まだ疼いている。胎内に残る灼熱感が心地よかった。中出しされた精液がぬるり、
と太ももに白い筋を作っている。
(好きでもない男の子の前で、あんなこと……)
 沙夜にはまだ自分の身に起きたことが信じられない。二度目のレイプを受けたのみならず、初め
ての絶頂まで味わわされてしまった。
 レイプされて感じてしまうなんて、まるでエッチな小説に出てくるヒロインのようだ。
「私、もう駄目……」
 沙夜は悲痛な思いでつぶやいた。
 もう清らかだったころには戻れない──
 自分が決定的な一線を踏み越えてしまったような気がして、無性に悲しかった。
 と、
「天道さんじゃないか」
 雨の中で立っていたのは、空手着姿の少年だった。凛々しい容貌に、沙夜の胸が激しく高鳴る。
「夏目くん──」
 クラスメートの夏目涼(なつめ・りょう)が心配そうに彼女を見つめている。
「どうしたの、傘もささないで?」
「私……私……」
 沙夜の声が激情でかすれた。
 一瞬、彼に何もかも打ち明けてしまおうかと思った。あの狂犬のような男に乱暴され、乙女の純
潔を汚されてしまったのだと。
(だけどやっぱり言えない)
 ずっと憧れていた──運命の人とさえ思っていた相手。
 彼とは高校に入って、初めて出会った。特別な思い出があるわけではない。だが、出会ったとき
から感じていた。
 この人と一緒にいると、暖かい気持ちになれる。優しい気持ちになれる。

 私は──この人のことが好きなんだ。

 素直にそう思えるようになるまで時間はかからなかった。沙夜にとって生まれて初めての恋。そ
んな彼に、自分が汚されてしまったことを知られたくなかった。彼の前では清楚で可愛い少女でい
たかった。

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73 名前:凌辱学舎6  ◆CSwCzse3V2 投稿日:2006/12/26(火) 19:36:31 ID:b+bMfVOm

 レイプされた上に、初めてのオルガスムスまで味わわされて、沙夜は大きなショックを受けてい
た。龍次に対しては嫌悪感以外の感情は持ち合わせていない。今までに二度犯されたが、いずれも
力ずくで、沙夜にとっては苦痛でしかなかった。
 なのに、感じてしまった。圧倒的な性感の高まり。信じられないほどのエクスタシー。

 ──自分は本当に淫らな女になってしまったのだろうか──

 沙夜は、自問自答を何度も繰り返す。決して答えの出ない、問いの答えを。
「天道」
(私は──ううん、そんなはずはない。篠原くんに無理やり犯されたんだもの。自分から望んだわ
けじゃない)
 自分自身へ、必死で言い聞かせる。
「天道」
(そうよ、自分から望んでいるなんて、そんなはずは──)
「聞いているのか、天道」
 気がつくと英語教師の顔が視界いっぱいに広がっていた。今が授業中であることを、今さらなが
らに思い出す。沙夜は学年でもトップクラスの優等生だが、今は授業に集中できるような精神状態
ではなかった。
 上の空の沙夜に、英語教師が嫌味な口調で言い放つ。
「今俺が言った場所を訳してみろ。ちゃんと授業を聞いてたんなら当然できるだろ」
「あ、はい……」
 沙夜は虚ろな表情で立ち上がった。
 はあ、と深いため息を漏らす。
「早くしろ、天道。それともまさか、俺の授業を聞いていなかったのか? ん?」
 英語教師の表情が険しくなる。沙夜はもう一度ため息をつくと、静かに口を開いた。
「彼は言った。『恋の始まりは晴れたり曇ったりの四月のようであり、この世はすべて舞台であり、
男も女もそこで演じる役者に過ぎない。彼らが演じる計算された恋は卑しいものでしかなく、真実
の愛はうまくいかないものだ』と」
 難解な英文を即座に訳してみせる。授業を聞いていなくても、この程度の英文なら沙夜には即答
できた。
「う……よ、よろしい」
 英語教師は不満げな顔をしながらも渋々うなずいた。本当は授業をろくに聞いていなかった沙夜
に説教でもしたかったのだろうが、ここまで見事に解答されては言い返しようがないのだろう。

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107 名前:凌辱学舎7  ◆CSwCzse3V2 投稿日:2006/12/29(金) 00:05:20 ID:PlZr587S

「どうしたの、美緒ちゃん。ボーっとして」
 放課後の教室で何度もため息をつく美緒に、沙夜が声をかけた。
「え、ああ、ちょっと……ね」
 美緒の声は沈んでいる。いつもは元気すぎるほど元気な親友が、ここ最近は、ずっと虚ろな表情
だった。彼女は野球部のマネージャーをしているのだが、人づてに聞いた話では、そちらも休んで
いるらしい。
 あれほど野球が好きで、その気持ちが高じて野球部に入った彼女がなぜ──?
 沙夜は心配でたまらなかった。もちろん彼女自身も大きな悩みを抱えてはいる。同級生の篠原龍
次にレイプされ、あまつさえクラスメートの楓に裏切られたこと。忌み嫌う男を相手に、幾度も体
を奪われ、絶頂を極めさせられたこと。
 沙夜自身もずっと辛い思いを抱えてきた。だが、友人の悩んだ顔を見るのも同じくらい辛い。
「なにかあったの? 私でよければ、相談して」
「……ありがとう」
 美緒が笑った。だが明らかに作り笑いと分かる笑顔だった。
「本当になんでもないよ」
「美緒ちゃん……」
(きっと何かあったんだ)
 沙夜はそう確信する。
 ただ、それを無理に聞き出すことはしたくなかった。

 なんでもかんでも打ち明けるのが友達ってことはないでしょ。いつか話せるときがきたら──あ
たしでよかったら、いくらでも聞くから。

 それは龍次にレイプされて悩んでいた沙夜に、美緒がかけてくれた言葉。彼女を勇気付けてくれ
た言葉だ。
「ごめんね」
 顔を上げた楓の表情は、同性である沙夜から見てもぞくりとするほど艶っぽいものだった。
(やだ……美緒ちゃんって、こんなにエッチな雰囲気してたっけ?)
 思わず、心臓の鼓動が高鳴ってしまう。
 沙夜は、この間の龍次との一件で自己嫌悪を感じていた。好きでもない男に犯され、オルガスム
スを感じてしまうなど、自分はなんとはしたなく淫らな女なんだろう、と。

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133 名前:凌辱学舎8  ◆CSwCzse3V2 投稿日:2007/01/04(木) 00:41:37 ID:UoCRTosK

 豪奢な部屋の中央に白い影がある。
 東堂院楓(とうどういん・かえで)は大きな姿見の前で、一糸まとわぬ裸身をあらわにしていた。
 生まれて初めて男を迎え入れた裸体が、目の前に映っている。恋する人にだけ捧げようと大切に
守ってきた純潔だった。だがそれは一時間前、無残に散らされてしまった。
 あの男、篠原龍次の手によって。
 暴力的に。なすすべもなく。
 誰の侵入も許したことのなかった処女地へ強引に押し入り、思う存分貫き、己の子種をまき散ら
していった。
「篠原に犯されるなんて──」
 楓は、ぎり、と奥歯をかみ締めた。屈辱感が後から後から湧き上がってくる。
 脳裏をよぎるのは、わずか一時間ほど前の出来事。
 乙女にとって一生の思い出となるはずの初体験だったのに、しかも好きでもない男とのセックス
で、我を忘れるほど感じてしまった。すさまじいまでのオルガスムスだった。
 そして理性がクラッシュした状態で、龍次の奴隷になることを誓わされた。
「だけど──」
 彼女が本当に想っている相手は、いつだってひとりだけ。
「涼……あたしは純潔な体じゃなくなってしまったけれど、心まで売り渡していないから。だから
──あなたは許してくれるわよね? あんな薄汚い牝犬じゃなく、あたしを選んでくれるわよね?」
 楓は目の前の姿見を殴りつけた。
 甲高い音とともに、鏡面に無数の亀裂が入る。彼女の拳が裂け、噴き出した血が鏡を赤く染め上
げる。

 ──このまま、あいつの奴隷になるなんて真っ平よ。

 冷静に立ち戻った楓は再び思考する。
 彼女にとってもっとも大切な存在を手に入れる方法を。処女を失ってしまったが、涼に対する思
いはなんら色あせてはいない。龍次に隷属を誓わされたのは、しょせん快楽で一時的に理性が吹き
飛んでいたからだ。
「もう一度、篠原を利用してやるわ」
 自分のバージンを奪った憎い男だが、利用価値はある。
「あたしが最終的に涼を手に入れれば、それで勝ちだもの」
 楓の口の端に笑みが浮かんだ。

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173 名前:凌辱学舎9  ◆CSwCzse3V2 投稿日:2007/01/07(日) 00:10:04 ID:1h2UIC8J

 地面に倒れ伏した龍次を、涼が傲然と見下ろした。
「彼女は僕が守る。これから先、沙夜ちゃんに指一本でも触れたら、今と同じ目にあわせる。忘れ
るなよ」
 一方的に宣言される。言い返そうにも、口を開くと血の塊が出てくるばかりで、まともに言葉を
発することができない。
「さあ、行こう、沙夜ちゃん」
 涼が沙夜の肩に手を回した。

 ──そいつは。

 龍次が倒れたまま右手を伸ばす。沙夜はおとなしげな顔を赤く染め、涼に抱き寄せられて去って
いく。

 ──そいつは、俺のものだ。

 力の入らない体に無理やり力を入れて、上体を起き上がらせる。指一本動かすたびに激痛が走っ
た。呼吸が、できない。
「……?」
 気配を感じたのか、涼が彼のほうを振り返った。

 ──誰にも渡さねえ。

 龍次は弱々しく立ち上がる。
 体中が悲鳴を上げているのが分かる。それでも退くことはできなかった。彼は涼のような武道の
エリートではないが、狂犬には狂犬の意地がある。
「まだ立ち上がる気か」
 涼の表情に侮蔑の色が浮かんだ。
「力の差は分かったはずだ。それ以上やったら病院送りくらいじゃすまないぞ」
「はっ、関係ねーな。せっかく面白い喧嘩なんだ。これくらいでやめられねぇよ」
 龍次が吼えた。むろん虚勢だ。彼にはもう戦う力などほとんど残っていない。

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244 名前:凌辱学舎10  ◆CSwCzse3V2 投稿日:2007/01/12(金) 00:05:28 ID:wLIyoGcJ

 ──沙夜が夏目涼の目の前で犯されてから一ヶ月が経っていた。
 その日、彼女の応募した新人賞の結果が出た。沙夜の自宅に直接、出版社から電話がかかってき
たのだ。
「天道沙夜さん、ですね」
 巴里出版の編集者が電話越しに丁寧な挨拶をする。沙夜は緊張気味に応対した。
「あ、はい。初めまして」
 受話器を握った手にじわり、と汗がにじむ。相手は編集者である。もし自分がプロになったら、
これから先も付き合っていく相手だ。
 失礼があってはならない。
 そんな沙夜の緊張感を知ってか知らずか、編集者は淡々と言葉を継いでいく。
「今回、あなたの送ってくれた原稿は惜しくも不採用となりました」
「……そうですか」
「ですが、練り込まれた文体に丁寧な心情描写……とても素晴らしい素質をお持ちだと思います。
私は──いえ、私たち巴里出版はあなたの成長に期待していますよ」
 編集者からの暖かい言葉だった。小説自体は最終選考で惜しくも落選したが、次回作を期待して
いる、とわざわざ激励の電話をくれたのだ。
「次回作ができたら、ぜひまた送ってください。待っています」
「は、はい……」
 沙夜の声がうわずった。
 小説家になる──子供のころからの夢に一歩近づいた。
 だが心の片隅でなぜか気持ちが冷めていく。本当ならもっと高揚感を覚えていいはずだ。プロに
なるという夢を手繰り寄せたのだから、もっと歓喜の気持ちが湧き上がってきてもいいはずだ。
 なのに沙夜の心の中では、喜びよりも虚無感のほうが強い。
「どうして……」
 戸惑う胸の奥に去来するのはあのときの記憶だった。
 恋する少年の前でたっぷりと犯された記憶。背筋を突き抜けるような快楽。両脚の付け根で甘く
うずく、自分の女の部分。
 そっと触れると、スカートの上からだというのに、その部分が濡れているのが分かった。指で強
く押すと、背筋に電流のような快感が走った。一ヶ月前、沙夜が処女だったころには考えられない
ほどに性感が高まっている。
「いやらしいな、私……すぐにエッチなことを考えちゃう……せっかくプロ作家に近づいたってい
うのに」
 沙夜は唇をかみ締めた。
 どうしても彼女の心は晴れない。
 本当は、彼女にもその理由が分かっていた。

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165 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/12/25(月) 23:45:41 ID:LQPd1P51
↓、寝取られ彼氏(というか子持ちの旦那)の顛末
正直、泣ける

ttp://moemoe.homeip.net/view.php/5419


166 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/12/26(火) 03:18:09 ID:bBYN/19x
>>165のやつ読んでみたが…
なんだか、このスレに来にくくなっちまった…

167 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/12/26(火) 03:41:42 ID:77lKX/FZ
>>165
泣けるというか、悲惨すぎる。・゚・(ノД`)・゚・。

176 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/12/26(火) 10:10:49 ID:w0KSgmYE
これはひどい。マジ鬱。


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