〜16.汚れた青春〜


Jのブログを最後に読んでから3日が経つ。勉強の合間の単なる暇潰しのはずだったのに、何故かこの3日が長く感じる。
また更新が遅れているだけなのか?
それとももう関係は終わったのか?
別に勉強や日常生活に支障をきたすとか、そんな大げさな事では決して無い。たかがブログだし。
だけど、最後に見たあの動画が俺の心に邪な感情を芽生えさせたのも事実。
不謹慎だけど・・・あの動画に出てくるHという女の子、俺の最愛の人に似ている、と思ってしまった。
本当に瞳に失礼な話だと思う。
でもあの身体や髪型は彼女と瓜二つ。
サラサラな長い髪、両手に有り余る大きな胸、括れた腰に惚れ惚れするような真っ直ぐで長い脚。
荒い画面では細かいところまでは確認出来ないけれど、それが一層俺の妄想を掻き立ててしまう。

「出来たよ、どうぞ」

瞳が作ってくれたパスタとサラダを食べながら、つい彼女の顔を眺めてしまった。
「どうしたの?」
「いや、何でも無い・・・・」
「ふふふ、変なの」
ここ数日、お昼は瞳と一緒に食べている。でも相変わらず忙しそうなのは、以前と比べて半分程度の量の彼女の昼食を見ていても明らか。それにどこか慌ただしそうにしているし、何と無く心ここに在らず、みたいにふと物思いに耽る瞬間も俺は知っている。
俺がこんなにも彼女に負担をかけているのかと思うと、どうしようもなく心が痛む。以前彼女に同じような事を言った時は、彼女は俺に尽くす事が自分の幸せだから気にしないで、と言ってくれてはいたけれど・・・・

「瞳、忙しそうだよね、最近ずっと」
「う、ううん、そんな事ないよ」
彼女の目が泳ぐのを俺は見逃さない。嘘を付いてもすぐにバレるんだよ、瞳。
「俺が食器片付けておくから行っておいでよ」
「え?だ、ダメだよ、先生にそんな事させられない」
胸の前で両手を控え目に振る瞳。
彼女は頑なに拒否する。俺にそんな余計な心配をかけていたとは知らなかった、気付かないで申し訳ない、とまで言っていた。
だけど今回だけは俺は折れなかった。彼女の背中を押して送り出してやったんだ。
「これからは洗い物は俺がするから。瞳は作ってくれるだけでいい。それで充分だから」
申し訳なさそうに彼女は承諾してくれた。
見慣れない踵の高い靴を履くと、ゴメンねと一言、俺にキスをして彼女は出掛けて行った。
Hとの決定的な違い・・・
瞳はあんな淫乱な女じゃない。
あんなふしだらで性欲にまみれたセックスなんかしない。
瞳は奥ゆかしくて控え目で聡明で、そして何よりも浮気するような女じゃない。
見た目だけが似ていても、中身はまるで別人。
そうだ・・・そうなんだ・・・
一瞬でも瞳とHをオーバーラップさせてしまった自分に嫌気がさした・・・本当に失礼な奴だよ、俺は・・・あんな素敵な女性の事を、俺は・・・・・

和希は自分の右頬を自分で殴ってから食器を片付け始めた。

3時からの稽古まであと2時間、問題集一冊出来るかな・・・・・

手際良く食器を片付ける事に慣れてしまった和希は、足早に部屋に戻っていった。




鍵の掛かっていない玄関のドアを開けると、浴室からシャワーの音が聞こえた。
「瞳ちゃん?そこにいるの?」
ドアの音だけで彼は気付いたようだ。

結構地獄耳なんだ・・・

思わず笑みが零れてしまう。
「一緒に入ろうよ〜」
浴室にこだまする彼の声。
こんな昼間から・・・
私は何も答えずに靴を脱いで上がった。
するといきなり浴室の扉が全部開いて彼が言った。
「早く来いよ、瞳」
苛立ち交じりの彼の声、ずぶ濡れの全身が見えた。
美しい顔と一切無駄の無い筋肉質な身体は芸術品のよう。惚れ惚れする程美しい身体なのに、股間からダラリとぶら下がる黒くて巨大なシンボルだけは別の生き物みたいな存在感を示している。ある意味グロテスク、と言えるかも。
私はその姿を何度も見ている筈なのに、まるで何も知らない小学生の女の子みたいにあからさまに動揺している。
見慣れる事なんて、ない。
この身体から恥辱に塗れた陵辱を受け、同時にこの身体にとことん奉仕する事で得られる歪んだ幸福感が麻薬のように私の全てを犯し始めている事を自覚している。
心までは絶対に・・・その決意を永遠に保ち続ける自信も風前の灯。
心の中で引いていた大切な人との境界線が、どんどん曖昧になる寂しさにすら、鈍感になろうとしている。
私はその場でスカートのホックに手を掛けた。

今更、何も言うまい・・・
何も思うまい・・・

玄関で全裸になると、長い髪を纏めながら浴室のドアを開けた。
私が一歩進めた途端に彼は私を荒々しく抱き締め、シャワーの水が頭上から激しく降り注ぐのに気付かない程、欲望のまま激しく唇を貪り合った。
彼の髪の毛、顔、唇、胸板、お腹、脚・・・岬さんの全てと肌を合わせていたくて、私は立ちながら片足を絡め、夢中で全身を押し付けた。
私の下腹部に押し当てられた彼のペニスがあっという間に鋼鉄の巨大な棒になるのを感じ、女として例えようの無い満足感で心が満たされた。




バッグに入れた空手道着を抱え、宮條家のリビングで湿布とテーピングを探す和希。湿布はいつもの所にあったがテーピングが見つからない。

ひょっとすると昇段審査前の稽古は今日が最後になるかもしれないし、不注意な怪我防止の為にはどうしてもテーピングは持っていきたいしな・・・どこにあったっけ・・・こんな事ならちゃんと自分で買っとけば良かった・・・
ん?あれ?

目当てのものが見つからず、代わりに瞳の財布を見つけてしまった。

え?なんで財布忘れてんの?・・・サザエさんかよ

和希は吹き出しながら瞳の携帯に電話を掛けた。

あいつ、呆けてんなぁ〜
てか、瞳らしくないな、こんなもん忘れるなんて

十数回鳴らした所で携帯を閉じた。
今更大学に届ける時間も無い。
和希はそのままテーブルに置いて外に出ると、門を出たところでカップルが遠くから小走りで駆けてくるのを見た。

「和希く〜ん」
「葉月ちゃん、今帰り?」
「そだよ。今から空手の練習?」

ニコニコと微笑む葉月の後ろでモジモジしていた彼氏は、空手、という言葉を聞いてやや怯えた目つきでチラリと和希の方を見た。
その表情を一瞥し、彼氏の背中をパーンと叩く葉月。
「この人、臆病だからさ」
カラカラ笑う葉月を恨めしそうに見つめる彼氏。かける言葉が見つからず、和希も弱々しく笑うのみ。

「審査もうすぐだよね?怪我しないようにね」

そう言って家の中へ入って行く葉月を慌てて追い掛ける彼氏は、恥ずかしそうに和希に頭を下げていた。

あの二人、これから・・・するんだろうな・・・
臆病って言ったって、あんなに葉月ちゃんの事、感じさせていたのに
大人しそうな顔して経験豊富なんだろうな、あの彼氏・・・
イケメンだもん、何人もの女の子と付き合ってきたんだろうし

なんとも言えない表情の和希は、ゆっくりと駅への道を歩き出した。




11月の真っ青な秋晴れの空の下、誰もが狭い部屋を飛び出して、木々が枯れる前の褐色交じりの自然に触れ合いながら、暖かい日差しの中でゆっくりと流れる時間を過ごしていた。
鬼ごっこをする小学生、公園のベンチで話に花を咲かせる高校生、彼女の膝枕で語り合う恋人達・・・・・
間も無く訪れる冬を前に、ポカポカと暖かい何とも居心地の良い陽だまりの中で思い思いの時間を過ごしていた。

しかし一方で、ステディでは無い相手との時間を、閉鎖された空間で、外界とは隔離された空間で過ごす二人もいた。
毎日会っているにも関わらず、飽きる事なく二人きりの時間を過ごす男女。本当は他のカップル同様に眩しい太陽の下、手を繋いで歩きたいのかもしれないが、そんな事が許されない二人がここにいた。

「ああ、すっげえ気持ちいい」
輝く空と太陽とは無縁の薄暗いその部屋の中では、水音だけが響いていた。
ベッドに四つん這いになる男の背後で腹這いになる女。
彼女の顔は彼の尻に密着し、鼻先と口はその割れ目に完全に埋没していた。
左手で男の尻を開き、右手は勃起したペニスを緩やかに扱き、そして彼女の舌は彼の肛門をねぶり、唾液をまぶすようにざらつく舌の腹で強く舐め上げる。
愛液と彼女の唾液でぬめるペニスの先から糸を引いて透明な液が滴り落ちそうになると、それをまた幹に塗りたくる。

ぬちゃ、ぬちゃ、ぬちゃ、ぬちゃ、ぬちゃ・・・・・

輪っかを作った指で亀頭の下の括れを小刻みに扱くと、岬のペニスは一層硬くなる。
世界で一番「大切」な人からの着信を知らせる独特なメロディが彼女の耳には届いていたが、彼の射精が間近に迫ってきたのを知らせる、目と鼻の先にある男の肛門が大きく開いたり閉じたりするのを見ると、彼女はそれを放置する事が出来なかった。
その中心に舌先をねじ込み、その内壁を味わう様に先端を上下左右に動かしながら、右手に捻りを加えながら大きなストロークでペニスを扱いた。
岬のアナルの内部で舌を踊らせながら横目で光る自分の携帯を見た時だった。
「お、おおうっ、出るっ!」
それを聞いて彼女は大急ぎでいつものように彼の股の間をくぐり仰向けになると、巨大なペニスを大口を開けて呑み込んだ。
いかに細心の注意を払おうとも、彼の長過ぎるペニスは彼女の喉を強烈に貫こうとする。
えずいて涙を流しながら、両腕を下から彼の脚に縋り付くように回して抱きしめ、気道の奥深くに直接浴びせられる精液を胃に流し込み始めた。
脳が痺れる程、快感とも苦痛とも言える極限の官能の波に抗うように彼女の下半身は忙しなく動き回る。
両脚を揃えたまま捻ったり、弓なりに反らしたり。
最後は正常位で男を迎え入れるように大股を開いたまま、ヴァギナから愛液を溢れ出させながら身体を痙攣させた。

こいつ、また口マ○コでイっている・・・・・

ニヤニヤと笑みを浮かべる彼がズルりとペニスを彼女の口から抜いた時、先端から彼女の唾液が糸を引いて美しい顔の上に滴り落ちた。
その時、電話の音が消えた。
朦朧とした状態でベッドに横たわる瞳から降りると、岬は彼女の携帯を手に取り、表示を確認してから彼女に渡した。
虚ろな目で携帯の画面を見る彼女、乾いたばかりの涙の跡を再び透明な一粒が辿る。

先生・・・・・そう表示された画面を見て、彼はそれが誰なのかすぐに悟った。

「ダメだろ、ちゃんと出ないと」
彼は意地悪く呟くと、力を失いかけたペニスの先端を彼女の口に近付けた。
「電話してやれよ」
半開きの唇を押し分けるように先端をこじいれた。




駅を出て道を歩いていると、道場へ向かう門下生達に次々に声をかけられる。
「高村さん、こんちわっす!」
「高村先輩、押忍!」
あれ・・・誰だっけ・・・
勿論全員に挨拶を返すけれど、結構見た事も無かったりするんだよな。向こうが俺の事を知ってくれてるのは有難いんだけど。
あの中の何人が今度の審査受けるのかな・・・
足早に追い抜いて行く彼らの後ろ姿は、どれも皆大きく、見るからに頑強だ。
あの体格が俺にもあれば、もっともっと強くなれたかな・・・
いや、空手は体の大きさじゃない。小さいなら小さいなりの戦い方がある。だから俺はここまで来れたんだ。
ダメだな・・・やっぱなんかコンプレックスがあるのかも

「高村、おっす!」
後ろから声をかけてきたそいつは俺と同じ初段の中西。年も同じで今回二段の受験を自分と一緒に許された唯一の黒帯。空手歴は俺よりも長い。
盛岡出身の彼は身体が大きく、組手のスタイルは俺と正反対。体格を生かした兎に角前にガンガン出てくるタイプ。
だけど、アグレッシブな外見と組手をする割に、性格は至って穏やか。ひょっとすると、俺よりも大人しいかもしれない。
「調子はどうよ?」
「うん、まあいい感じかな。中西は?」
「悪くないけど・・・恐い」
190センチ近い身体なのに、背中を丸めたその情けない姿、俺は今まで何度見てきた事だろうか。
院生の中西は仕送りとバイト代の殆どを食費につぎ込むエンゲル係数ほぼ100%の苦学生。彼女がいた事もなく、どちらかと言うと俺とは正反対の学生生活を送っている。
「お前が恐いって言ってたら、俺はどうなるんだよ」
「高村は強いからいいじゃん・・・俺なんかいつも恐くて仕方ないのに・・・」
いやいや、お前はメチャクチャ強いから。それ以前にそこにいるだけで恐いから。戦わなくても逃げたくなるルックスだから。
だから彼女も出来ないんだよ。
と、口から出そうになって辞めた。彼はナイーブなんだ。冗談が通じない事もある。人一倍優しくて、涙もろい。見た目とは裏腹な外見に結構損をしてきていると聞いた事がある。
俺はそんな中西の事が大好きだ。
瞳と付き合っていなければ、大学が一緒だったら俺はこいつと四六時中連んでいたかもしれない。
背中を丸めた中西の肩を叩いた時、携帯が鳴った。いつものメロディが心を和ませる。
俺は中西を先に行かせると道路の端に寄り、携帯を開いた。

「もしもし?」
「あ、先生・・・さっきはごめん」
「大学から?あのさ、瞳、大事なもの忘れてないか?」
「大事な・・・もの?」
「財布、忘れただろ」
「え?・・・・そうだっけ」
「おいおい、大丈夫かよ〜」
「ごめん・・・」
「生活できる?」
「うん、お金、使わないようにする・・・」
「そっか」
「・・・・・」
どこが元気がないような気がした。大学で嫌な事でもあったのだろうか。
「先生は・・・稽古?」
「うん、これからだよ」
「そっか・・・・・頑張ってね」
「おう。多分審査前の最後の稽古になるからさ」
「あ、そうなんだ」
「うん、てかさ、本番は応援に来てくれるんだろ?」
「勿論だよ。絶対絶対応援に行くから」
「頼むわ・・・あのさ、瞳の応援があれば、なんと言うか・・・絶対に合格するような気がするしさ」
「うん・・・絶対に、行く」
「おう、じゃあな、瞳、勉強頑張れよ」
「先生も怪我しないでね」
「おう」
「あ、あの・・・・・」
「ん?どした?」
「愛してる・・・・先生」
「・・・俺もだよ」

和希は携帯をポケットに入れると、遥か上空の彼方を走る飛行機雲を見上げた。
太陽に煌めく銀色の機影が、紺碧のキャンパスに真っ直ぐにその痕跡を白く残す様を見ていると、猛稽古を前にした緊張感が嘘のように消えて行く。
清々しく、前向きな気持ちで仰ぐ和希。漲る力を丹田に感じながら、彼は呟いた。

大丈夫、全てうまく行く




青春の多くを水泳にかけた瞳。一年近く外の光を浴びる事が無かったその背中は真っ白で艶やか。
後ろから俺のペニスで突かれて躍動する背中、俺の上で快楽を貪るようにくねる背中、絶頂の真っ只中で小刻みに痙攣する背中・・・
俺は彼女の背中を何度も見てきたはずなのに、今目の前にある彼女の背中は今まで見てきたどの背中とも違う。
勿論、顔が見えるわけではないから彼女の真意なんか分からない。
だけど、携帯を持ったまま顔をシーツに押し付けて何も言わないその背中は、思いっきり寂しそうだ。
今この状態でも俺のを受け入れたままだというのに
さっきまで半狂乱になってセックスに没頭していたのに
・・・泣いている?・・・
そんなに・・・

「これで・・・いいの?」
「え?」
「貴方の言う通りに・・・したけど」
「うん」
「これで満足?・・・」

今まで聞いたこともないような低いトーンで瞳が呟いた。
悲しみとも怒りとも思える情念をはらんだその声に、一瞬怯んでしまった。
している最中に彼氏に電話するように言ったけれど、最初は瞳は頑なに拒んだ。
そして何度もアクメの淵に追いやり、寸前で止め、そしてまた追い込むということを繰り返しているうちに、やっと折れた。話している最中は絶対に動かない約束で、彼女は携帯を手に取ったんだ。
俺にちゃんと最後までいかせてもらいたいから電話したんだろ?
なのに、何が不満なんだ?お前の期待にちゃんと応えてやるのによ・・・
ゆっくりとした注挿を再開し、亀頭からダラダラと漏れる透明な液と愛液とが音をたてて交じり合う。すぐに彼女は背中を弓なりに反らし、携帯を握る指に力が入るのが見えた。

俺に感じさせられるのが不本意なのか?
お前の身体は俺のものになった筈だろ?

俺は腰を振りながら瞳の耳元で囁いた。
「いつまでも彼氏と繋がったままだから辛いんだよ」
「・・・・・」
「早く楽になれよ・・・な?」
「・・・・・」
寝バックの状態で腰の動きを加速させる。
彼女のふくよかな尻が俺の腰を撥ね付けるように踊る。
ピストンを激しくすると、彼女も腰を合わせるように下から動かし始める。

お前がここまでエロくなったのは、俺のお陰だよな?
お前を満足させられるのは、俺だけなんだよ

次第に子宮が降り始め、奥が断続的な収縮を始める。
「あっ!い、いやんっ!イクッ・・・イクゥッ!」
両肘を立てて弓なりになりながらイキ始める瞳。
背中に汗が滲み出し、小刻みに震えていた。

これだよ、これ、俺が知ってるお前の背中は、これなんだよ

瞳が握り締めていた携帯を奪って床に放り投げ、その手で彼女の顔をこちらに向かせてキスをした。
彼女の舌は貪欲に俺の舌に絡みつき、口角から溢れる唾液を啜るように嚥下する。
そして俺は彼女の奥で二度目の射精を果たした。
子宮に亀頭を押し付け、何度も脈動する射精がペニスと膣のきつい狭間を埋め尽くし、精液の暖かさが二人の結合部分を包み込む・・・
乱れた長い髪をそのままに、粗い呼吸を整えようともしない彼女を見下ろしていた。

やっぱこの女、最高だ・・・
だけどよ・・・さっきの彼氏との電話の最後の言葉、気に入らねえんだよ・・・
何俺の前であんな事言ってんの?・・・
そんなにバカ彼氏の事が大事なのかよ

極限まで高まった性欲を瞳の奥で爆発させ、若干冷静さを取り戻した岬は、その代わりに瞳と瞳の彼氏に対する苛立ちでぶつけようのない怒りに似た感情を抱き始めていた。
彼はゆっくりとヴァギナからペニスを抜くと、まだ硬さの残るそれをすぐ上のアナルに当てて、ゆっくりと押し込んでいった。




それから4日が経過したある晩の事。瞳は和希の部屋のベッドに座っていた。
久しぶりの愛する人の部屋。
この温度感というか、匂いというか・・・全てが愛しく、懐かしい。
自分がいるべき場所がここなのだと、改めて認識する事ができる。
「明日何時頃行けばいい?」
「ああ、審査自体は9時から始まるけど、午前中は基本だけだから、午後からだといいかな。1時位からだと思うよ、組手は」
「うん、分かった。でもお弁当持っていくよ?」
「いや、明日はいいよ。組手の前は食べない方がいいから」
「そうなんだ・・・」
「身ひとつで来てくれればいいよ、瞳は」
そう言って、洗ったばかりの空手道着をバッグに押し込む和希。やや緊張しているのか、いつものような人を心から和ませてくれる笑顔がどこかぎこちない。
「先生、マッサージしようか?」
少しでも役に立ちたくて、私は以前はよくしていたマッサージを申し出てみた。
「あ、じゃあ肩揉んでもらおうかな」
審査へ向けて更に鍛え上げていたのか、以前よりも分厚くなったような気がした。
そして、今になってそんな事に気が付いた自分に腹が立った。

私はこの人の彼女なのに、何も分かっていない
今まで何を見てきたの?
この人の役に立つことが私の生き甲斐だったのに・・・

「先生?」
「ん?何?」
「明日、頑張って欲しいけど・・・頑張り過ぎないでね?」
「なんだそれ」
鼻で笑う先生の肩から伝わる温かさ、首筋から漂う懐かしい匂いに心が悲鳴をあげそうになる
「怪我しちゃあ、やあよ」
子供みたいに言うと先生は声をあげて笑った。
「大丈夫だって。その為に練習してきたんだから」
「うん・・・」
私は両腕を先生の首に回し、首筋にキスをした。
涙が出そうになるのを隠す為に、いつまでも先生のうなじに顔を埋めていた・・・

審査が終わり、司法試験が終わったら・・・全てが終わったら・・・
私、先生に言うからね・・・
お別れになるかもしれないけど・・・ちゃんと全部言うからね・・・・・

和希は振り返ると、そっと瞳を抱き締めた。
「心配すんなって。俺は絶対に怪我なんかしないし、ちゃんと合格するから」
「・・・・・」

返事をする自信が無かった。
今声を出したら嗚咽になりそうで、彼女は頷く事しか出来なかった。

お互いの存在を確かめるように、いつまでも、いつまでも二人は抱き合ったままだった。




和希が受ける審査は、豊島区にある総本部道場で行われる。
空手の聖地と言われるその道場に来るのは初段を受けて以来の事。
年に二回行われる昇段審査、ここに挑む男達で溢れた建物の周りは異様な雰囲気に包まれ、メディアの姿もチラホラと見えるその場所に来ると、どんな男でも恐怖と緊張で逃げ出したくなるという。
この日は昇段審査を受ける茶帯が多かったが、和希達のように初段から二段、二段から三段という黒帯の受験はいつも通り数名づつ。
「なんか茶帯の連中、目が爛々としてるよな・・・」
隣で一緒に柔軟運動をする中西が足を180度に開脚したまま、消え入りそうな声で言った。
「そりゃ千載一遇のチャンスだからな。アドレナリン出まくってるんだろう」
「恐えな・・・」
有段者は黒帯として恥ずかしい組手は出来ないが、緑帯以下がいない昇段審査では茶帯は失うものなど何もなく、それこそ玉砕戦法で黒帯に立ち向かってくる。中西が漏らした一言は黒帯の誰もが少なからず感じ、しかし絶対に口にはしない言葉だった。
「て言うか、皆お前の姿見て恐がってるって。よっぽど中西の方が恐いから堂々としてろよ」
「そんな無理言うなよ・・・」
いつものように肩をすくめて丸くなる中西の背中を叩く和希。やれやれといった表情で顔を見合わせて苦笑いする二人は、徐々に冷静さを取り戻していった。

やっぱこの緊張感、異常だよな・・・
本当に中西がいてくれて助かった

棒またぎ、なる個性的な審査メニューを淡々とこなし、午前の部が終わる頃にはすっかり身体も温まっていた。
しかしそれは一方で、延々と続く地獄のような連続組手が近づいている事を表し、道場内に一般の見学者が続々と姿を見せ始めると、再びピンと張り詰めた緊張感に包まれる。

「では三段位の審査から始めます。受験者は前へ」

いよいよ組手の審査が始まった。
段位の高い順に審査が始まるのは、疲れていない相手と組手をさせる為。段位が高ければ高いほど、過酷な試練を乗り越えなければならなかったのだ。

「正面に礼!お互いに礼!構えて!はじめっ!」

ドンッという太鼓の音と共に30人組手が始まる。
本人や周りからも怒号に似た掛け声がかかる。道場は一瞬にして極度の緊張感に包まれ、一般の見物客はその雰囲気に圧倒されて一言も言葉を発せられなくなるどころか、女性などは皆涙目になる程。
気合の声と身体を叩く鈍い音が耳を貫き、片隅であぐらをかいて出番を待つ和希の足が震え始めた。
緊張感、或いは武者震いとも言えるその震えを押さえ込みながら彼は心の中で何度も復唱した。

大丈夫・・・俺なら上手く行く・・・




「ん、んお・・・いく」
男は小さく呟くと、下に組み敷いた女の身体を抱き締めて、力の限り腰を叩きつけた。
射精寸前の全身が力み始める男の身体を女も下から抱き締めて、両脚をロックさせた。
彼女の柔らかい身体に全身が包まれる心地よい感覚の中で、彼は会心の射精を始めた。

ビュッ、ビュッ、ビュッ、ビュッ、ビュッ・・・・・・

最初の射精はいつも長く、量も多い。
ピッチリと隙間なく結合した膣とペニスの狭間から、子宮が吸収しきれなかった精液が溢れ出てくる程に。
何度もいかされていた彼女の身体は小刻みに痙攣し、目も虚ろに宙を泳いでいた。

「瞳、大丈夫?」

半分夢の中にいるような状態で聞く彼の優しい声
いつもなら彼に縋りつき、お返しに出来る限りの愛撫をしてあげるのに・・・
「もう、行かなきゃ・・・」
彼女は弱々しく彼の手を振り払うと、内腿を垂れる精液を気にすることなく、よたよたとバスルームへ向かった。
それを目で追う岬。

午後から彼氏の応援だかなんだかが入ってるって言ってたよな
最初から乗り気じゃなかったのは分かってたけど、あれだけイキまくれば大丈夫かと思ったんだけど、なかなか意志が強いっつうか・・・
だけどな・・・させないよ・・・

岬はゆっくりと立ち上がると、瞳がいるバスルームへ入っていった。
浴室のドアの音に振り返る彼女の表情は硬く、さっきまで虚ろだった視線は岬を睨みつけていた。
「出てって」
両腕で大きな乳房を隠し、ずぶ濡れになりながら声を絞り出す瞳。
「出て行かないよ・・・俺とカリソメの彼氏、どっちが大事なんだ?」
「先生」
即答する瞳に対し、一切表情を変えない岬。
彼は両手で彼女の顔を挟み込むと、強引に口づけをしようとした。
彼女は頑なに顔を振り、両手で彼の胸を押しのけようと、力の限り抵抗を試みる。が、男と女の決定的な力の差の前に、あえなく唇を奪われてしまった。
瞳は岬が一瞬気を抜いた瞬間に後ろを向き、声を荒げた。
「約束が違う!午前中だけのはずよ!」
彼女が言い終わる前に彼は後ろから抱きついた。
「お願いだから・・・行かないでくれ・・・」
「いや、離して・・・」
「もう少し・・・もう少しだけ、一緒にいて欲しい」
「絶対、嫌」
「1時までだろ?必ず責任を持って送り届けるから・・・な?頼むよ」
「・・・・・」
「俺を一人にしないでくれ・・・」
彼のその言葉は瞳の思考を一瞬だけ停止させた。

あ・・・そうだ・・・この人は、そうなんだ・・・

彼の情けない声で以前聞いた岬の生い立ちを思い出した瞳は、抗う事をやめ、その場で立ち竦む。
いつか聞いたこの人の家族の事、言いたくなさそうにしてはいたけれど、和希とどこか同じ匂いがしたあの頃の岬を思い出した。
何から何まで反則技だと思った。
この人の身体、口から発せられる言葉、生い立ち・・・どれもが優柔不断な私の判断を鈍らせ、優先順位が何なのかを分からなくさせてしまう。
彼女は暫くしてから何も言わずに振り返ると、その場に正座してだらりと力を失った彼のペニスを手に取った。
少なくとも、彼女がとった優先すべき行動がそれだったという事。

母性が擽られた?
そうかもしれないけど・・・

「本当に1時に間に合うんですね?」
「うん、タクシーを呼ぶから。車だったら絶対に15分もかからずに行くから」
彼女は彼の顔を見上げ、瞬間キッと睨みつけてから彼のペニスに舌を這わせていった。

早く終わらせて、すぐ行かなきゃ・・・

焦る瞳は、カリ首にネットリと舌を這わせながら、躊躇なく左の人差し指を彼の肛門に射し込んだ。
岬は驚きつつ、ニヤリと笑を浮かべて彼女を見下ろした。

そういう事かい・・・
だけど、そう簡単には行かないと思うよ・・・

彼女の巧みな口技により、巨大な20センチ砲がゆっくりと復活し始めていた。




「はい、それまで!」
三段に挑戦する最初の黒帯が15人目との組手を終えた。これまで12勝3引き分け。自らの昇段もかかる茶帯達は、最初からアクセル全開で挑むも、殆ど歯が立たないと言っても良い内容。二段と茶帯の差をまざまざと見せつけられ、昇段を果たすべくこの場に現れた他の茶帯達の表情が曇り始める。
しかし、大粒の汗を流す黒帯は折り返しに差し掛かり、より一層険しい表情をしていた。
これからの15人は全員黒帯。しかも初段から四段まで、中には全日本クラスのバリバリの選手も混じる。
太鼓と共に後半戦がスタート。
茶帯にありがちな荒々しさは影を潜め、日本刀のような斬れ味鋭い攻防が繰り広げられる。一瞬の気の緩みで命すら落としかねない真剣勝負に、会場の緊張感はいよいよピークを迎える。
この15人が終わると、ついに和希と中西の出番。どちらが最初に呼ばれるかはその時にならないと分からない。
和希が何度も深呼吸するその横で、中西は前の一点を見つめながら何かをぶつぶつと呟いていた。呪文のような言葉を何度も何度も反芻している。
極限の緊張や恐怖から逃れる為に、ある意味神頼み的な儀式に知らず知らずに頼ってしまうのは、和希も何度も経験がある。
初めて試合に出た時などは、和希は「俺は強い、俺は強い、俺はロッキーバルボア、俺はロッキーバルボア」と呟いたものだった。彼のデビュー戦は見事な一本負けに終わったのだが。
彼は一心不乱に呟く中西の肩を軽くつつき、目で合図を送る。

お互い、ベストをつくそうな

命がけの戦い直前の男の研ぎ澄まされた感覚は、ものを言わずとも伝わる程敏感になっていた。
二人はニッコリと笑い合うと、再び前を見据えた。

「あと10人!」
掛け声が道場にこだました。




こんな筈じゃなかった・・・・
こんな筈じゃ・・・・・

「あんっ!あんっ!あんっ!あんっ!あんっ!あぁぁっ!ああっ!あっ!あ!ひっ!ひっ!」
浴室の壁に付いた手でタイルを掻き毟る。
何度も崩れ落ちそうになるけれど、彼がそれを許さない。
今までにない位、激しく、長く、強く私の中を蹂躙する。
立ったまま、何度も何度もいかされて、どんどんその間隔が狭くなっていくような気がする。
足腰が立たない。
後ろから彼に腰を抱えられ、何とかその場に縋りつくようにしているだけ。

・・・悔しい・・・
死ぬ程、悔しい・・・・
なのに・・・・・

「ああっ!あっ!あっ!あっ!そこっ!・・・も、もっと!もっと!もっとぉぉっ!」

私の口から発せられる言葉は、もはや自分の意志では制御のしようがない。欲求が理性を上回り、全身が性感帯になったみたい・・・
身体を支える事も出来ないのに、子宮だけは別の生き物のように彼の巨大なペニスを自分の一部にしようと貪欲に蠢いている。
昼から何度いかされたんだろう・・・
いけばいく程、私のあそこが敏感になっていくのは何故なんだろう・・・
この人、化け物?
この人とのセックスって、魂まで抜かれてしまいそう
・・・もう抜かれてるのかも

あ・・・
いなくなった・・・・・
ぽっかりと・・・
何か・・・・
虚しい?・・・・

安堵と物足りなさと解放感と切なさと・・・・・その不思議な感覚が何なのか理解しようとした瞬間、後ろの方に彼のが強引に入ってきた。
お腹の奥に刺さるその感覚に慣れ始めたのか・・・以前のような痛みはない・・・
私って、本当にいやらしい女・・・・
後ろを許した上に、以前は生皮を剥がすような鋭い痛みを感じていたその部分は、もう今では・・・・・
「お前は俺の女だ」
岬さんが耳元で囁く。
彼が奥でグリグリすると、そこには存在しないはずの子宮が何故か疼いてしまう。
「お前の身体、あいつに指一本触れさせたくない」
彼の動きが速くなる・・・
やっといってくれるのかな・・・
あ・・・・・でも・・・・
私の、熱い・・・凄く熱く、なってきた
「ん!くっ・・・・んんっ!あっ!あっ!ひっ!く・・・・あっ!ああああっ!」
「絶対に離さねえ、お前は、俺の、ものだ!」
「い、いやっ!・・・はぅっ!んんん・・・あんっ!あんっ!あっ!あっ!ああ・・・・い、いくっ・・・・・いやっ・・・こんなの・・・やだっ・・・お、お尻で・・・お尻で・・・いっちゃうっ!」

盛大に身体を震わせると、失禁しながら崩れ落ちる瞳を上から見下ろす岬。
不気味な笑みを浮かべるその男の股間は射精する事も無く、真上を向いたままだった。




「正面に礼!お互いに礼!」
道場が割れんばかりの拍手に包まれ、目の前でボロボロになった中西が対戦相手と握手をしていた。
20人組手完遂。13勝2敗5引き分けの堂々たる内容。
中西二段誕生の瞬間だった。
「お前につないだぞ」
ふらふらになりながら、すれ違いざまに俺に声を掛けてくれた。
顔面に受けた回し蹴りにより切れた口から流れ落ちた血液、そして拳が擦り切れた対戦相手の血液が、中西の道着の襟元を赤く染めていた。
全てを出し切ったその表情は虚ろだが、安堵の表情に満ちていた。
死力を尽くしたその姿、俺は目頭が熱くなるのを感じた。

よし、行くぞ

もう足の震えはない。
頭の中も真っ白。所謂無我の境地。
向き合った最初の相手は、いつの日か自由組手をした茶帯の大男。当時の仕返しとばかりに俺を睨みつける眼力は尋常ではなかった。
彼も黒帯になるこのチャンスを絶対に逃すまいと、大袈裟ではなく人生を掛けていると思わせる程鬼気迫る表情をしていた。
黒帯にもなると、文字通り生活の全てを空手に費やす者など、そこらじゅうにいた。
そういう流派に所属する者の中で、和希のように普通に日常生活を送り、かつ弁護士資格を取るべく一日の大半を空手に充てる事の出来ない者の方が稀であった。中西にしても学生とは言え、早朝のロードワークに始まり、深夜の筋トレまで10時間近く空手漬けの日々を過ごしてきた上での昇段審査だった。

「お互いに礼!始め!」

太鼓の残響音が収まる前に飛び出してくる相手。体重を乗せた突きを中段に連打してくると、思わず後ろに下がりそうになってしまった。
以前闘った時よりも、速く、重い。この審査にかける覚悟が伝わる最高の突きだ。
だが黒帯が茶帯相手に後ろに下がる事など許されない。
辛うじてサイドステップでかわすも、機敏に反応する相手。
再び差し込まれながら、だが相手の大きな姿全体が視界にとどまるよう、焦点を広く取り、チャンスを待った。
彼の左上段回し蹴りが放たれ、微かにダッキング気味にかわすと、千載一遇のチャンスが訪れた。
攻撃と防御を同時に完璧にこなす事は不可能。相手が蹴りを振り切り、連続で後ろ回しを繰り出そうとした瞬間、俺は同時に左脚を軸にした後ろ回し蹴りを、相手の軸足を刈るように下からすくい上げた。
周りから見ると、メリーゴーランドのようにクルクル回る二人、その一瞬で何が起きているのか、それを理解できる人間は空手経験者でもそうはいない。
絶対的な速さがあってこその合わせ技。
彼の巨体が腰の高さで浮き上がり、後ろにひっくり返りそうになりながら床に落ちた。同時に中段に突きを入れた所で審判の止めの声。
技あり。

会場はどよめいていた。
小男が大男を手玉に取るような組手。高度な合わせ技を目の当たりにした黒帯の中には、感嘆の溜息を漏らす者もいた。
再び立ち上がり、冷静さを失って顔を真っ赤にして突進してくる茶帯は、もはや和希の敵ではなかった。
微かにガードが甘くなった所に、和希の前脚がムチのようにしなる。

バチーンッ!

ほんの一瞬意識の飛んだ大男は、両手を床についていた。
僅か30秒程度で終わってしまった。
合わせて一本。いや、一本半か。

よし、身体が軽い
いけるぞ・・・絶対にいける

手応えを感じた和希は、正に向かう所敵なしの心境。それを眩しそうに見つめる中西の顔も綻んでいた。




ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっちゅ・・・ちゅぅぅぅぅ・・・

大股を広げてベッドで横になった女は、顔を起こして左手で男の後頭部を押さえて唾液の交換に没頭しながら、右手でガチガチに勃起したペニスを掴んで自らのヴァギナへ誘導しようとしていた。
大切な人が命を削る様な闘いをしている間、汗臭く、血腥い世界とは正反対の、まるで少女漫画やドラマに出てくるような男の端正な顔立ちを見つめながら、めくるめく快感に抗うことを辞め、直前まで押し寄せているアクメの大きな波を乗り越えようとしている。

アナルセックスでいかされてから、明らかに何かが変わった。

この人の前では何をしても、もう無駄
この人とのセックスで私は変わった
この人の圧倒的なセックスは、私から何もかも奪ってしまった
いちいち反抗したり、悩んだりするのは、もういいかな・・・
疲れちゃった・・・

アナルセックスの後、ヴァギナで再びセックスに没頭しバスルームを出てベッドに移った時には、既に時計の針は1時を過ぎていた。

愛している・・・大好きだ・・・今日だけで岬さん、いや、潤也に何度この言葉を言われたのか分からない
そしてそれと同じだけ、私も言ってしまった・・・はず
もう意識に残らないくらい、私達にとってはありふれた愛の駆け引きなのかも
・・・入って・・・くる
何回も、何十回も、ひょっとしたら百回以上、私は潤也と交わってきたかもしれないのに、彼のペニスが入ってくる瞬間、未だにこんなに胸がドキドキしてしまう・・・

「何を入れて欲しい?」
「貴方の、チ○ポ」
「どうなってる?」
「勃起して・・・凄く硬くなってる・・・」
「どこに入れて欲しい?」
「私の、マ○コに」

こんなに下品で卑猥な言葉も、貴方が望むのならもっと言ってあげたい
顔から火が出そうな位に恥ずかいけれど、私も変な気分になるんだ・・・凄くエッチな気分になるんだよ・・・
私も・・・ただのエッチな女なんだよね
それを教えてくれたのも、貴方だけど・・・

「潤也のチ○ポ、もっと入れて・・・奥まで、入れて・・・早く・・・」
「お前の彼氏、ここまで届くか?」
私は顔を横に振る
「彼氏のチ○ポ小さ過ぎて、お前満足できないんだろ?」
私は頷く・・・・涙が溢れ始める・・・何を今更・・・・でも・・・・止めど無く流れる涙をこの人は馬鹿にしたように笑う
「じゃあはっきり言えよ」
「彼氏のじゃ・・・気持ち良く、なれない・・・」
「俺の方がいいんだろ」
「潤也のチ○ポの方が・・・ずっといい・・凄く・・気持ちいい・・・彼氏のと比べ物にならない・・・だから、ああっ・・・お願い」

一気に奥まで入ってきた
お腹の底から持ち上げられそうなほど、太くて長くて硬い、潤也のチ○ポが入ってきた
たまらない・・・もう、たまらない・・・
また真っ白になってゆく・・・
最高・・・本当に・・・最高・・・・・・

「あっ、あっ、あっ、あっ、あああっ!そ、そこ!凄っ!・・・はぁぅっ!あっ!あっ!」
「お前を愛している」
「私も、愛してる!」
「愛してる、瞳!」
「潤也!愛してる!好き!・・・好きなの!潤也!」
「別れるか?彼氏と、別れられるのか?」
「わ、別れる!別れるから!潤也の言うとおりにするからっ!」
「俺の女になれ!」
「なる!貴方の、女に、なるぅっ!・・・ああああっ!もっと!もっともっと!ああああっ!い、イクッ!・・・あああっ!イクイクイクッ!」

空高く強引に引っ張り上げられ、そして地獄の底へ叩き落とされる
雷に打たれたような鋭い感覚が全身を打ち抜き、深いアクメの余韻から覚めた時、私は彼の上に乗っていることに気付いた。
意識を失っていた私のお尻を両手で掴んで前後に揺らしていた。
この人、まだイっていないんだ・・・・・

「やっと目が覚めたか・・・お前、締めすぎ。ちぎれるかと思ったよ」

目の前にある綺麗な顔を私は両手で包むと、そっと口づけをした。
柔らかい潤也の唇の感触を確かめるように甘噛みし、舌でなぞる。
隙間を分け入り、葉と歯茎を舐め、その裏側まで舌を伸ばす。
だけど彼の舌が見つからない。口角から涎が流れ落ちるほど精一杯舌を伸ばしてみると、微かにその一端に触れたような気がした。
その瞬間、私のお尻を鷲掴みにしていた両手で私の顔をロックすると、両耳の中に指を突っ込み、何も聞こえなくすると同時に、凄い勢いで舌を私の口内で暴れさせた。
彼のキスでボーッとなりながらも、私も必死に舌を絡めつけ、唾を吸い、交換した。
外界の音から遮断され、彼の唾液をすする音だけが頭の中にこだまする。
上からも下からも彼の身体の一部を受け入れている今の状況に混濁する意識が拍車をかけ、子宮の奥がアクメの兆しを受動するその時だった。
「瞳、お前が動け」
彼が唇を離すと、冷淡な表情で私に言い放った。
その表情は冷たく、愛情のかけらも感じられない。
でも私はそんな彼の無慈悲な命令に背く事ができない。
とことん優しくしてくれる時もあれば、時折このように冷淡な表情をする事もある。
私は両方とも好きだった。いや、寧ろたまに見せるからなのか、彼の冷たい視線を浴びると私は何故か心が微かに小躍りするような気がした。
「私が、イかせてあげる」
私は上半身を起こすと、彼に教わったように腰を使い始めた。
フラダンスのように複雑な捻りを加えながらゆっくりと彼の腰の上で踊り始めた。




10人目が終わった。
実に10連勝。
和希の組手は完璧だった。
受けの合気道と違い、空手は攻撃的である。
和希も例外ではなく、一旦空手道着を身につけると、その温和な性格とは真逆の「先の先」を信条とする空手を貫いてきた。「やられたらやり返せ」ではなく、「やられる前にやれ」。
一人目には押し込まれる場面もあったが、二人目からはほぼ一貫して和希が攻め続けた。小さな男が大きな男を倒す様は見ている側にも痛快なようで、5人目辺りからは見知らぬ見物客からも応援の掛け声や一戦一戦終る度に拍手が起こるようになっていた。

凄く身体が動いている
尻上がりに調子が良くなってきているような気がするけど・・・
いやいや過信は禁物だ
これからは黒帯相手だから、今までのような勢いだけじゃなく、ちゃんと見ていかないとやられちまうぞ

自分を戒めるように深呼吸するその後ろ姿を中西は見ていた。

流石高村、調子に乗ったら痛い目に合う事もよく分かっているな
お前、このまま三段受けても受かったんじゃねえの?
本当に頼もしいわ・・・・・

和希の小さな背中が大きく大きく見えた。

「正面に礼!お互いに礼!始め!」
いよいよ折り返しが始まった。
相手は初段。
黒帯の眼力は高く、数試合組手を見るだけで大凡の「癖」を見抜いてしまう。まして直前の10名の茶帯との組手を目の当たりにされてしまっては、ほぼ丸裸と言っていいはず。
駆け引きなんか嫌いだけど、これは実戦で試したい事でもあったから・・・

これまでとは打って変わってサウスポースタイルで立つ和希。一瞬、出番を待つ黒帯達がどよめく。

前の手(順突き)で勝負してみよう・・・

ずば抜けたスピードを持つ和希の間合いは遠い。伝統空手の世界でも遠い方に入るほどの距離から、瞬発力を活かして一気に間合いを詰め、同時に右手を相手の胸元に突き刺し、そしてすぐに元の位置に戻る。
相手は全く対処する事ができず、彼の前蹴りは空を切った。

よし、いける・・・・・

今度は相手が仕掛けてきた「兆し」を察知した段階で瞬間的に前方へ詰め、ワンツーを相手の中段に叩き込んだ。左の逆突きは水月を捉え、倒れないまでも一瞬相手の動きが止まる。
「中段突き技あり!」

凄えよ、高村・・・お前凄え・・・
俺、足が震えてきたわ・・・

当の本人は、それでも奢ることなく冷静に定位置で立ち尽くすのみ。
この後に控える二段、三段、四段との組手に、なお一層気を引き締めていたのだ。




「ははは、なんだよ、だらしねえな」
後ろに倒れ、ベッドから落ちた瞳を見ながら岬が言った。

俺をいかせるとか言ってたくせにさ・・・
まあ結構頑張ったよな。正直、俺もギリギリだったよ
臍の中にがっつり突っ込んだ指を振り解くほど激しく腰振っていたよな
あれ、まじで出そうだったけど、ほんのちょっとの差でお前の方が先にいっちまうとはな・・・

腰をベッドに乗せて逆さに頭と肩を床に落としたまま、殆ど意識を失いかけていた瞳。よく見ると微かに口からは涎が流れていた。
岬はペニスを抜くと彼女の頭を跨ぎ、瞳の顔めがけて5度目の射精をした。
やや薄まった精液が彼女の顔や髪の毛に纏わり付いていく。

こいつは今日はこれで馬鹿彼氏のところに帰さなきゃ
なんの応援か分からないけど、まあそんなもんはどうでもいいだろ。今日中に別れるって言う約束したんだし
で、明日からは堂々と俺達カップルになります、ってか
まあ意外と二人でデートするのって、楽しみかも・・・ははは、俺らしくもねえし

岬は虚ろな瞳を写メで取ると、彼女の身体をベッドに横たえた。

精子まみれの美人って、なんかエロいな・・・
6回目、いくか?
いやいや、今日は辞めておこう。どうせ明日は外でデートだしな

岬はニヤつきながら、何枚も写メを撮り続けた。




「正面に礼!お互い礼!引き分け!」
18人目が終わった。
流石に三段、四段は強い・・・・・強過ぎる
三段の二人には辛うじて引き分けたけど、殆ど俺の負けだった
四段はギリギリ一本負けを回避したに過ぎない。ちょっと間違うと殺されていたかもしれない・・・
てか、もう電池切れ・・・かも
身体が鉛のように重い・・・でも、後半はそんなもんだよな・・・
初段の時も6人目で電池切れだったのに、何とか最後までいけたもんな・・・
もうひと踏ん張りだ・・・・どこかで瞳も応援してくれているんだから・・・
あいつがいるから、大丈夫だ・・・絶対に

「正面に礼!お互いに礼!はじめ!」
今度の相手、三段なのにやたら線が細いな・・・
いやいや、でも現役の三段なんだから、油断しちゃいけない
「高村!油断するな!」
分かってるって、中西・・・でも俺と同じ事考えてるんだな・・・
瞳も同じ事考えてるかもな・・・
どこに居るのかな・・・
いや、・・・何考えてんだよ、集中しなきゃ
・・・・あれ?なんか、全部入るんだけど・・・
この人、全然攻撃してこないのは、なんで?出来ないの?
そんなに俺の攻撃、いいのか?
いや、あの、これ、俺圧倒的に優勢じゃん・・・
よし・・・一本勝ち狙ってみようか

「いいぞ!高村!」
そうそう、分かってんじゃん、中西
だけど・・・なんだろう・・・なんか変なんだよ・・・
全然手応えが無いっていうか、正中線に入りそうで入らない・・・
これ、全部上手く急所逸らされてる?
いや、だとしても受けてばっかりのこの人には勝ち目はない
このまま追い詰めて勝ち狙おうか
あ、中段ガラ空きだよ・・・それっ!
よし!前蹴りが入った・・・あれ?
あ、ほら、やっぱ前かがみに倒れてきた・・・・
・・・でも、手応えがあんま無かったのに、倒れるの?
ん?・・・・あ・・・・


右の側頭部に強烈な衝撃を受けたのは覚えている
そこから記憶がない・・・・・




何年か前に応援に行った事があるからその場所はよく覚えている。
「運転手さん、急いで!もっと、急いで!」
「お客さん、無理言わないでくださいよ〜」
「・・・・・」
歯ぎしりで口の中が痛くなる。
もう3時。終わっている・・・・絶対に終わっている・・・・
私は何をやってるんだ・・・
こんな大事な日にまで私は・・・

涙が溢れて止まらない。
岬さんに起こされた瞬間からずっと止まらないこの涙。
あの人との逢瀬の最中に言ってしまった取り返しのつかない言葉・・・今更言い訳などするつもりはない。
でも今ははっきりと自覚している、私はもう先生に相応しい人間ではないということ。
汚れ切った私は、もうあの人に愛される資格なんか、一生ないんだということ。
分かっている・・・分かっているんだけど・・・
先生の昇段審査の日になんで私は・・・
「お客さん・・・大丈夫ですか?」
大丈夫じゃない・・・私、全然大丈夫じゃないよ・・・
自業自得・・・
だから何?
自業自得だから私は罰を受ければいいってこと?
そんなもの、いくらだって受ける
だけど先生はどうなるの?
先生の踏みにじられた気持ちはどうなるの?
責任なんて、生易しい言葉じゃ済まされない・・・
どうすれば私・・・・

・・・やっぱり行かない方がいいのかも・・・
このまま、私・・・先生のところに行かないで・・・死んだ方がいいのかも・・・
そうだよ、どうせ私、先生のいない人生なんて、意味ないから・・・
死んじゃった方が・・・いいかも・・・本当に

「つきましたよ」

やめよう・・・今はやめよう、そんな事を考えるのは
兎に角、先生に会わなきゃ・・・
私には先生に会う義務がある
・・・司法試験まで先生を支えなければならない義務
そして、全てを話さなきゃならない義務・・・
入口で靴を脱いで裸足で駆けてゆく
声が聞こえる・・・まだやってる・・・良かった・・・
先生に・・・先生に、会いたい・・・・・

「あ、すみません、道場に入る前には礼をしてください」
坊主頭の茶帯の男の人に入口で声をかけられた。
中は熱気でむせ返るほど。
黒帯の人と茶帯の人が激しく殴り合う姿を見て、足が竦んでしまった。

先生は・・・どこ?
人が多くて分からない・・・

見渡すと、黒板にこの日行われた審査の結果が書かれているのが見えた。
名前の下に正の字が書かれており、その一つ一つに○や×や△が書かれている。
二段の受験者は・・・二人だ。先生の名前があった!
凄い・・・殆ど○がついている。これって、確か勝ったって事だったよね?
えっと・・・○が16個、△が2個、×が1個ある。
凄いよ、先生。16勝1敗2引き分けだよね?
凄い・・本当に凄い・・・
でも、どこにいるんだろう・・・
先生の姿が・・・

それから30分後、審査は終了し、一般の見物客が殆どいなくなった。
でも先生の姿、やはり一度も見ぬまま。
「すみません、もう審査は終わりですか?」
「あ、はい、全て終了です」
「あの、高村和希は今どこに?」
「え?高村さんのお知り合いの方ですか?」
「はい」
「ああ・・・」
坊主頭を掻きながら俯くその表情から、何ともいえない嫌な予感がした。

「高村さん、救急車で運ばれました。○×病院です」




気が付いたら、私はその病院に向けて走っていた。
よく考えたらタクシーに乗ったほうが早いのに、私は泣きながら兎に角走っていた。
途中、踵の高い靴を脱いで裸足で走った。
小さな石や何かの破片みたいなものが足の裏に刺さったりしてたけれど、そんなの関係なかった。
15分程走ってやっと病院につき、受付で病室を聞くとエレベーターを使わずに4階まで駆け上がった。

「あ、瞳・・・どうしたんだよ、その格好・・・」

ベッドに座っている先生の姿が目に入った瞬間、私はその場にへたり込んでしまった。
「良かった・・・本当に、良かった・・・」
「いや、どうしたんだよ、その足。顔もボロボロだぞ」
両肩を抱いて、笑いながら私の顔を覗く先生。
間近で先生の顔を見ていると、視界が滲み出し、私はもう溢れる涙を止めることは出来なかった。極度に張り詰めた緊張の糸がプッツリと切れた瞬間だった。




そうか、どこの病院に運ばれるか分からなかったから、瞳、探してくれてたのかな
なんか、心配かけちゃったな。
にしても、裸足で走ってくるって、なんか瞳らしくないと言うか瞳らしいと言うか・・・でも、そんなに心配してくれてたなんて、本当嬉しいな・・・
たまに入院するのもいいかも・・・なんて言ったら怒られるか
散々泣いたあと、足の手当をナースセンターでしてもらって、やっと落ち着いたと思ったら質問責めかよ・・・はははは・・・まあ、心配かけたもんな・・・
だけど、まさかあそこで胴回し回転蹴りが飛んでくるとは思わなかった
普段なら避けられたと思うけど、19人目じゃあもう身体も動かなかったし・・・てか、それも審査は折り込み済みだよな・・・言い訳無用だ
あとは急性腎不全になりかけだったってのもちょっと驚いた
確かに完全にゾーンに入ってたからな。ランナーズハイ、みたいなもん。どんなに殴られても全然痛くないんだよな。それで知らず知らずに身体に許容量以上の負荷を掛けてしまったって感じか。まあ単なる練習不足だよね。あの程度の練習で二段受ける方がおかしいわ。

「先生、16勝もしたよね、凄いね」
「だけど受からなきゃ意味ないしな」
「え?・・・合格、じゃないの?」
「19人目で終わったから、ダメだよ」
「う、嘘!だって、16勝もしたんだよ?なんで?」
「いや、なんでって言われても、二段は20人と組手やり遂げないと・・・」
「あんなに頑張ったのに?」
「え、まあ、そういう決まりだから・・・」
「酷い・・・酷いよ・・・先生、あんなに一生懸命稽古してたのに・・・」
「まあ・・・そうだな・・・」

瞳、落ち込み過ぎだよ
俺自身、悔しくないことはないけれど、でもそれ以上に収穫もあったから、それはそれで嬉しかったりするんだよね
二段、三段相手に、あそこまで出来るとは思わなかったしさ
別に帯に金のラインが一本増えるくらいだから、どうってことないさ・・・・・どうってことは・・・・・

「先生・・・明日退院できるんでしょ?」
「いや、明後日だって。一応経過見るってさ。会社にも迷惑かけ放しだよ・・・」
「そうなんだ・・・」
「ああ、でさ、ちょっと、いい?」
「ん?何?」
「あの、目を瞑って」
「え?やだ、何何?何なの?」
本当は二段の賞状もらってから一緒にプレゼントするつもりだったけど、まあ仕方ないよな
「1日早いけど、これ、はい」
目を瞑った瞳の両手に小さな包が置かれた。
「わ!何これ!私に?」
「そうだよ」
「開けてもいい?」
「どうぞ」
可愛くラッピングされた紙袋を開けると、中身を見なくてもそれと分かる直方体のケースが現れた。
「先生・・・これ」
困惑したように和希の顔を見る瞳に彼は言った。
「明日って何の日か覚えてる?」
「明日?・・・・・」
「あのさ、俺達って、気が付いたら付き合っていたよね」
「うん・・・」
「普通さ、付き合った日がはっきりしてて、1年目の記念日とか、2年目の記念日とか皆普通に祝っているでしょ。俺、それが悔しくてさ。何で俺達には記念日がないんだって、ずっと思ってたんだ」
「・・・・・」
「で、ひとつだけ、俺、絶対に忘れない日があった。ちょっと恥ずかしいんだけど。それが明日」
「・・・何?」
「初めてキスした日」
「あ・・・・」
「覚えてる?あの日、まだ11月だってのにめずらしく東京で雪が降ったんだよ」
「そう、だったかも」
「でさ、瞳が手が冷たいって言ってたから、俺の上着のポッケに一緒入れてたんだよな」
「そうだったね」
「で、そのまま・・・すずらん公園でチューしたじゃん!」
「うん、した・・・」
「だから、俺達の記念日になったんだ。そゆことで、OK?」
「ふふふ、うん、分かった!」
「でさ、中を開けてみてよ」
青いベルベットに覆われたケースの中には、ピンクシルバーのリングが入っていた。
「うわぁ、可愛いい!」
「ちょっと指にはめてみてよ」
「いや、先生はめてよ」
「あ、そっか・・・」
「あぁ、凄いピッタリ!うわあ、先生、有難う!」
「どういたしまして!」

瞳は左手を天井に掲げ、うっとりとしながら何度もそれを撫でていた。
愛する人が喜んでくれる姿は、何よりも良薬。彼女の姿を見ているだけで心が温かくなり、気分が和らいでゆく。
司法試験に合格したら、俺は瞳にプロポーズすると決めている。だからその前にこれは渡したかったんだ。
エンゲージリングじゃなくて、純粋に俺達の歴史を残す証が欲しかったんだ。だから今回しかそのチャンスはなかった。
なんか、益々二人の絆が深まったような気がして、まじで嬉しいんだけど・・・

「でも先生、サイズぴったりだよ。凄いね」
「そりゃそうだよ、いっつも瞳の手を握ってるから簡単さ」
「まじで凄い!」
「・・・と、言いたいところだけどね、本当は・・・」
「え?何?」
「ごめん、やっぱサイズって分からなくて」
「ひっど〜い」
「麻衣ちゃんに聞いたんだ」
「え?麻衣に?」

一瞬、瞳の表情が変わったのを見逃さなかった。
まさか麻衣から既に聞いていたとか?
いや、それはないはず・・・

「うん、そもそもリングのサイズの意味すらよく分からなかったから」
「うん・・・」
「一発で分かってたよ、7号だって」
「あの・・・先生、一つ聞いていい?」
「うん、何?」
「あのね・・・あの」
しきりにリングを撫でる瞳。そわそわと落ち着かない。目が泳いでいるような気もする。
「なんだよ、どした?」
「このリング、どこで買ったの?」
「代官山。麻衣ちゃんに付き合ってもらった」
「だ、代官山・・・麻衣に・・・」
「そうだよ。瞳には絶対に内緒にしておいてくれって頼んで一緒に来てもらったんだ」
「代官山で・・・・麻衣と・・・・」
「うん・・・ん?どうした?瞳・・・大丈夫?」
ついさっきまで頬を赤らめていたはずなのに、今彼女の顔からは血の気が完全に失せている。
「代官山・・・麻衣・・・代官山・・・・代官山・・・代官山・・・」
「ひ、瞳?大丈夫?具合悪いの?」
「代官山・・・代官山・・・麻衣と・・・代官山・・・・代官山・・・・・」

瞳は指にはめたリングを大事に右手で包みながら身体を前屈みにすると、大きく身体を震わせ始めた。
俺はこんなに声をあげて泣く瞳を初めて見た。
ガタガタと震えながら、過呼吸気味にしゃくりあげて泣く瞳。あまりの状態に看護師を呼ぼうと思ったほど。
そんなに嬉しかったのか?
いや、違うような気がする・・・
何かが、違うような気がする・・・・・

「お、おい・・・瞳・・・大丈夫か?瞳・・・」

彼女が泣き終わるまで、俺は必死に彼女の肩を抱き続ける事しか出来なかった。



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Comments

待ちに待った更新! お疲れさまです〜

それにしても…瞳もすっかり肉便器化しましたな〜
生アナル立ちバック〜ケツマンコ失禁アクメの華麗な流れ、ワロタ。ワロタ…
瞳だけでなく岬もこっそり肛門ユルめなのが興味深いです。

クリムゾンクローバーの赤は、誰かの肛門内部か、掻き出された岬と瞳の愛の結晶か、あるいは誰かの飛び散った脳漿か…
こっそりブラックな方面を期待しつつ、ステキなハッピーエンド、期待しております!
...2013/11/21 02:52 AM
うひょー更新キタ━(゚∀゚)━!
ありがとうございますありがとうございます
...2013/11/21 03:24 AM
瞳が、実は先生が浮気をしてなくて、自分が誤解してたことに気がついた。
ゆえに、自分の浮気を唯一正当化する理由がなくなってしまった。

ここからの展開が非常に楽しみ。
...2013/11/21 04:14 AM
> 審査が終わり、司法試験が終わったら・・・全てが終わったら・・・
> 私、先生に言うからね・・・
> お別れになるかもしれないけど・・・ちゃんと全部言うからね・・・・・

つーか、昇段試験前の段階でこんなこと考えてたのか。
既に岬に乗り換えてたのな…肛門アクメをキメるまでもなく。
和希にとっては自殺もののサゲマン度だわな…
...2013/11/21 04:46 AM
待ってました!
この展開→ハッピーエンド?!どうなっていくのか・・・
...2013/11/21 04:57 AM
ふう・・・

気付くの遅すぎ最初に即確認しろ疑ったまま自分は中出し浮気セックス楽しんでんじゃねえつーかまず疑うな疑うなら最初のセックス偽装だろすんなり信じやがって

あ、妹ちゃんの和希くん傷心慰めセックス楽しみにしてます
...2013/11/21 05:25 AM
更新お疲れ様です

正直ここまで瞳が酷い人間だと、ここからハッピーエンドになってもすっきりしないなあw
不幸になれとはいわないけど、何らかの報いを受けないと、浮気セックス気持ちいです、
というだけの話だよね
...2013/11/21 08:29 AM
作者様、お疲れさまです。
瞳の岬への呼び方が岬さんから潤也へ変わってる。
岬も瞳に別れを承諾させたし、気持ちいいだろうな。
次回で乗り換え決定?にしても瞳は快楽に弱すぎるわぁ
これで、元サヤとかなったら瞳のボカシなし画像を一般公開しそう。
岬勝利でも和樹はブログでボカシなしを見るんだろうし、可哀想。
読み始めは曇りのち晴れが和希と瞳、ときどきストロベリーキャンドルが岬と瞳の関係だと思ってたけど逆かなと思い始めた。
これならハッピーエンドって言えそうだけど、和樹と瞳がW主人公である必要性あるのだろうか?
ひょっとして岬も含めてトリプル主人公?
...2013/11/21 11:24 AM
岬って巨根設定だよな? それにこれだけ毎日掘られてたら、
和希でもはっきりわかる程度に変形してるだろ、瞳の尻穴。
前も相当ユルくなってるはずだし、気付かないもんかな?

でも、和希がボカシなし画像見るのは、瞳の口からの告白前の、
今時点の方がいいな。心置きなく病院屋上からダイブできそうだし。
空気読んでブログ更新だ!>岬

ハッピーエンド()
...2013/11/21 11:54 AM
完全に忘れてたわwまだ続いてたんだなこれww
...2013/11/21 04:33 PM
抜けるから好きだけどどうなるんだろうなぁこれw
...2013/11/21 06:25 PM
これ最後の嗚咽は誇張なしの描写なら完全に鬱発症フラグなんだけどな
まあヒロインが鬱になったら浮気はうやむやで話終わっちゃうけど
...2013/11/21 08:02 PM
続きはよ
...2013/11/21 08:22 PM
瞳の頭パープリン度がすごいなw
...2013/11/21 09:45 PM
うん。題名は「とんだパープリン」にした方がいいね
...2013/11/21 10:44 PM
「曇りのち晴れ、ときどきストロベリーキャンドル」

すいません、どういう意味なんでしょうか?

読ませていただいても、ピンとこないもんで。
...2013/11/21 11:15 PM
クソ長かった「承」の部分がやっと終わって「転」に入った感じか?

これで次の更新で、瞳がまたのこのこ岬に会いに行って
ヤられてたら笑うしかないがw
...2013/11/21 11:27 PM
瞳氏ざまあwwwww
...2013/11/22 12:34 AM
瞳は顔と体だけの女で、人間性に全く魅力を感じないね
作中では最高の女性みたいに描写されてるけど、全くそう思えないっていう
浮気する人間は理由を作って何度も繰り返すから、岬以外ともヤるだろうなw
...2013/11/22 12:58 AM
鬼椿だなぁ
...2013/11/22 04:25 AM
岬が、三角青の間男みたいな目(ぼこぼこ→手指・チンちょんぱ再起不能)にあうことを期待。

瞳は……もうどうでもいいや。
...2013/11/22 01:45 PM
作者さん、お疲れさま

やっぱりさ幾らなんでも和希が、瞳の変化に気づくのか遅い。
NTR系の小説で最も多い主人公なんだけどもう少し最大公約数の現実的な
鈍感さにしないと読んでいてイライラして物語に集中できない。
彼女が妻が・・・もしかしたらとかのジリジリ感やバレテからのカタルシス感を
読者としては得たいだけどね。

よく言う巨根で肉体的には、ユルくなると言うのは幻想
直後なら緩く感じるとは思う。
ただ感度が、変わり感じ方がとか貪欲になったとかね。
でもセックスでの態度の変化って結構気づくもんだけどな。
...2013/11/22 02:06 PM
始まりましたね〜!
...2013/11/22 06:07 PM
今回は物語の終わり部分をもう少し進めるor手前のが、コメントしやすかかったな。
作者さん、コメは進んでないが、読み手はちゃんと読んでると思いますので、気張って続きよろしくお願いします。

(蛇足ですが、ノーモザを和希が見た場合は、元鞘エンドはちょっと考えにくいです)
...2013/11/22 06:45 PM
1ミクロンも勃起しねえな。
...2013/11/22 07:01 PM
> 巨根で肉体的には、ユルくなると言うのは幻想

それはそれで幻想。あるいは現実逃避としての言葉遊び。

特に、「ホグれる範囲の変化」は、前も後ろも結構わかる。

使ってなければ、いずれは元に戻るだろうけど、それでも
やっぱり不可逆なラインはあるよ。
...2013/11/22 07:11 PM
読後は次回に浮気告白&別離話か、とか思ったけど、
司法試験前の今は先生に余計な負担をかけられないから言えないとか都合のいい言い訳で自分を誤魔化して結局別れられず翌日岬とのデートに出かけ、怒った岬にベッドでグリグリされてアンアン言ってそうな予感がヒシヒシとしてきたんですが。
続き、待ってます。
...2013/11/22 09:22 PM
これはすごい(迫真)
...2013/11/22 09:51 PM
20cm砲www
岬君は重巡洋艦ですか・・・
...2013/11/22 11:03 PM
瞳も途中までは仕方ない部分もあったと思うけどね。
誤解とはいえ、浮気現場を見てしまって動揺してる隙を遊び人に上手く突かれたわけで。

でも、彼氏が浮気してなかったの知っちゃった。
これで浮気の仕返しって言い訳が出来なくなった。

これでまた自分から会いに行ったりしたらクズ決定だけど、どうかな?
...2013/11/22 11:12 PM
DQN間男の肛門なめた口で喋んないでほしいよね
...2013/11/23 12:21 AM
どうせこのあとも
岬「俺を1人にしないでくれ」
瞳「やだやっぱりこの人は(ry」
で結局はギシアンでしょ
なんも変わらんよこの女はw
...2013/11/23 12:22 AM
仕方無くないよ瞳が10:0で悪いよ
勘違いの上寂しかったからイケメンに抱かれたいって自分からセクロス行ってるじゃん。
...2013/11/23 12:24 AM
瞳がビッチだから、寝取られじゃなくてただの浮気ものになってるよね。
なんかこう、読んでて心臓を掴まれるような痛さがない。
...2013/11/23 01:46 AM
次の章が和希の葬式か岬&瞳の結婚式の場面から始まっても
さほど驚きはないな。被疑者瞳の取調べとかだとちょっと驚くけど。
...2013/11/23 04:59 AM
主人公の一人である和希が幸せになる未来が想像できないんですけど、ハッピーエンドって何ですか?
...2013/11/23 09:58 AM
コメ有難うございます。
しっかし瞳の嫌われようが凄まじいですね・・・
こう言ったら叩かれるかもしれませんが、私は「浮気する女はいつまでも美しい!」と思っています。だからこそ、憎さ百倍、て事もあるかと思いますが。
素朴で害悪のない青年を蔑ろにし、我々男性の敵、イケメン巨根野郎に抱かれまくる女なんて、絶対に許せませんよね。
でも私は岬の立場を羨みつつも、やっぱり和希の立場でありたいと願う男です。
まあ、変態なんですな(笑)

> つーか、昇段試験前の段階でこんなこと考えてたのか。
既に岬に乗り換えてたのな…

これは違います。瞳は岬の元に行くつもりは無いです。全てを告白する事が和希に対するケジメ、自分に対するケジメと考えていました。そしてそれは同時に岬との縁切りも意味します。
まあ、こんな事、今ここで書かないと分からない事なんですけどね。この後の展開には出て来ないので。

ある程度は鈍感な和希ですが、加えて司法試験に集中している設定です。多少は大目に見てもらえればなと。

和希屋上飛び降りで葬儀とか、作者が泣きたくなるようなど黒いエンドを期待している方もいらっしゃいますが、何度も申し上げているように、ハッピーエンドですから!
ハッピーエンドです・・・・・ハッピーエンド・・・・・ハッピーエンド・・・・・ハッピーエンド・・・・・
あれ?私も鬱の兆候が・・・・・というのは冗談として、ハッピーエンドって、何なんでしょうね・・・今更になってハッピーエンドの意味って?と思い始めています。
まあ、はい・・・・・
あまりアレコレと余計な事を言うのはやめにして、残りあともう少しです。
叩きでも何でも自分の肥やしとし、ウザイかもしれませんが最後まで書き切りますので、どうぞよろしくお願いいたします!
作者...2013/11/23 11:11 AM
瞳が現段階で浮気バレして両者と縁を切ることになっても、また岬に言い寄られてなんだかんだでイチャイチャしそうですね。
ともあれ期待して待ってるからもっと引っ張ってもいいのよ
...2013/11/23 01:38 PM
>瞳は岬の元に行くつもりは無い

この辺はそれこそ本編で書くべきことではないかとw
...2013/11/23 01:47 PM
お疲れ様〜 >作者さん

つーか、この段階だと、とにかく「書き上げる」ことを目指して突っ走るべきだと思うぞ〜 読者の感想なんてオール無視でかわまんから。頑張れぇ〜



…などと書きつつ。

>> 既に岬に乗り換えてたのな…
> これは違います。瞳は岬の元に行くつもりは無いです。
> 全てを告白する事が和希に対するケジメ、自分に対するケジメと
> 考えていました。そしてそれは同時に岬との縁切りも意味します。

これって前に作者さんが書いてた、「乗り換えたか否かの2つだけ」の
延長だよね。それはそれでもちろん個人の考え方の自由だけどさ、
あまりこういう言い方はアレなんだろうけど、その考え方のユニークさと
“一般的な捉えられ方”とのギャップが、瞳へのネガティブ評価として
表れてるんじゃないかな。要は作者さんの「変態」度に対する試練。笑。

あの瞳の内心、その時点での瞳の行動を前提として客観的に解釈すると、
「いずれ告白する。それまでは和希を裏切って岬との愛欲生活を継続。」
でしょ。その状態をハタから見れば、立派な「乗り換え」だと思うのです…

…けど、まぁ、宜しいのでは。私も恵体セックスマシーンな瞳は
魅力的に感じてますし〜 …あくまで岬視点でですが。ともかくがんばれ〜
...2013/11/23 02:31 PM
>これは違います。瞳は岬の元に行くつもりは無いです。
すいません。
この部分だけは、どうにも伝わってこないです。
伝わってくれば幾分救いになったんですが・・・・
...2013/11/23 04:35 PM
「浮気してましたスミマセン」告白が
浮気相手とくっつくつもりでなされるものなのかどうかってことだろ
瞳の場合はそういうつもりでの告白ではないというのは
普通に読み取れたけどなぁ
結果的に流されてくっつく可能性は置いといて
...2013/11/23 09:08 PM
“お前もう完璧に岬とくっついてんじゃんwww 今さらケジメwww”
って側面があるから、“(最終的に)岬の元に行くつもりは無い(キリツ”
とか言われてもね…という流れだな。
...2013/11/23 10:00 PM
完堕ちなしで心は和希、身体は岬のままエンディングに向かうのね。
和希が寝とられ属性に目覚めて、岬と瞳の浮気が公認になって
ハッピーエンドとか考えたけど・・・ファンタジー過ぎるよね。
ここまで楽しませてもらったので、どんな結末でも受け入れます。
作者さま、最後まで頑張って下さい。
...2013/11/23 11:14 PM
自分の書いたものをいちいち解説しなきゃならんって哀れで惨めだよな。
駄文過ぎて作品から読み取って貰えないから、自分で説明するしかないっていう。
...2013/11/24 01:22 AM
しかも先の展開をコメント欄なんかで言うとか。
読む楽しみすら奪ってるwwwwww
腹痛いwwwwwww
...2013/11/24 01:24 AM
↑いやだから読み取ってる人もいるわけで
基本的には読み手の解釈なんて千差万別なのは当たり前。芥川賞取った作品だって色々な評価、解釈があるように。
それをここの人達は自分の思い通りの展開に持って行きたいが為にアレコレと不可侵な部分まで入り込もうとするからでしょ。
文句言って越に入ってるけど、ちゃっかり全部読んでるあんたの姿を思い浮かべると滑稽だよ。
...2013/11/24 01:43 AM
読まなきゃ文句言えないだろ?
読まずに文句言ったらそりゃただの暴言だ。
アホか。
もう少し脳味噌使って書き込めば?
お前の方がよほど滑稽だわ。
...2013/11/24 02:07 AM
楽しませてもらってるけど、まあ自ら解説しないと登場人物の心理状態が
読者に理解されないというのは、ちょっと描写不足かな、とも思うw

瞳の心が岬に移ってるかどうか、というのは作品の根幹に関わる部分な
わけで、そこを作品中でなくコメントでフォローするというのはちょっとね

多少くどくなっても、作品中で瞳の心理を丁寧に描写すべきだったと思う
作中ではセクロス中とはいえ愛してる!好きなの!と言っちゃってるしw
これで心は移ってないです、とコメントで言われてもね
...2013/11/24 04:15 AM
文章が身近に感じられてグイグイ引き寄せられるから感情移入しすぎてマジでヤベェぞ。。。
ところで作中の空手は極○のようだ。腹を打ち合うのがメインで内臓を悪くする人が続出しているからおすすめはしない。
自分も肝臓の値に異常値が出るようになった。
...2013/11/25 07:50 PM
上の方で書いてる人もいたけど、俺も和希への告白が岬へ気持ちが移ったから、とは思えないけどね。作者が言ってるとおり単なるケジメだと普通に読み取ってたけどな。
大体愛してるとか好きだとかはやってる最中の事で、ありがちだと思うけど。
逆に言うと岬に完落ちしたと思える描写もどこにもないよね。

それと確かにこれは極○空手だね。あの緊張感とか恐怖って、やってる人間じゃないと分からんと思ったけど、かなりリアルに描写してるから、俺も手に汗握ってしまった・・・・
...2013/11/25 08:27 PM
アーやっと読める!ずっと表示されなくて辛かったんだ!
  ...2013/11/25 09:50 PM
代官山〜だいかん やまああああ〜〜 !! だーーー!!いか。。ん

なかなかいい場面でした!!
  ...2013/11/25 10:48 PM
>読まなきゃ文句言えないだろ?
>読まずに文句言ったらそりゃただの暴言だ。
アホか。
>もう少し脳味噌使って書き込めば?
>お前の方がよほど滑稽だわ。

なんでご丁寧に16話まで読んでるんだって話。いつもくだらない事書いてるのお前だろ?ファンならファンて認めればいいじゃん(笑)
作者様、こういう歪んだ奴もいるけど、貴方の作品全て見てる大ファンみたいですよ。
...2013/11/25 10:51 PM
「瞳としてのケジメ(としての告白予定)」だってことは、普通に読めばわかる。

一方、現時点での瞳は、和希を100%裏切って岬との肉体関係をドップリ楽しんでる状態なんで、読者視点からすれば、↑の告白(予)も、瞳の単なる自己満足以上には評価できないし、せいぜい、「瞳にはまだ和希への思いが残っている(けど岬との愛欲生活は暫く続ける気マンマン)」といった程度までしか読み取れない。

さらに、読む人にとっては、これらのこと…↑の告白(予)が瞳の自己満足でしかないこと、今の瞳は(和希から見れば)うす汚れた肉便器状態であること…は、瞳自身、十分認識してるんだろうな…と、自らの「女性理解」に照らし、想像する…

…という状況で、作者さんが、「瞳はまだ(100%は)乗り換えていない! 告白ってのは瞳のケジメなんだ!」とコメ欄で解説。


私には、最後のが、ちょっとフライング気味に見えるけどね。
作者さんの文章構成の特徴とも重なるんだけど、もう少し、読者に「スペース」を与えてくれてもいい気がする…
...2013/11/25 11:57 PM
「読む人にとっては」、じゃなく、「読む人によっては」、だね。間違えた。
...2013/11/26 12:27 AM
でもまぁ、“和希捨てて岬とくっつく”ための告白でも、いいんだけどな。
作者さんの意図とは違うんだろうけど、それはそれで鬼畜で、興奮する。笑。
...2013/11/26 02:11 AM
瞳完堕ち→和希にバレる→瞳「勘違いして浮気しました、こんな女は先生に相応しくないよね(チラッ)」
→瞳の心の傷は俺が癒していく!→なんやかんやで元サヤEND…はイヤだな~
流されたにせよ瞳は自分で自分に報いを与える必要がある
本腰入れて岬を救いだす、それくらいしないとヒロインじゃないでしょ
...2013/11/26 11:44 AM
岬は岬で瞳にハマってる感じがするので、完堕ちくっつきでも一種のハッピーエンドと思っている。
 ...2013/11/26 05:12 PM
結局、作者さんは寝取られ気質じゃないんじゃないかな。若しくはただ単に妄想の限りに書いてるうちに本題を見失ったか。
だから寝取られものだと思って読んでる人は早々についていけなくなってて、官能小説として読んでる人は続きを待ってる。

空手経験者なんだなっていうのは一番伝わってきた。
...2013/11/26 09:58 PM
これ以上の寝取られ小説はない
...2013/11/26 10:25 PM
ザックリ言うと、この時点での瞳が…

・和希捨てて岬に乗り換え予定(作者の思惑外)→後味悪系のNTR
・「乗り換えてない! まだ和希を愛してる!」→クソビッチの浮気話

↑の「作者さんが寝取られ気質じゃないんじゃないか」に同意。
...2013/11/26 10:59 PM
こんなんが寝取られとかこの作者浅ない?
...2013/11/26 11:40 PM
また勝手な寝取られ定義ですか
そういうのはやめた方がいいよ
具体的に批判するのは構わないと思うけれど
無理に後ろ盾を得ようとするのは卑怯
俺はここがこうだったほうがいい!って言えばいいだろ
  ...2013/11/27 11:24 PM
全くその通り
僕の考えた最強の寝取られはもういい
...2013/11/28 06:54 PM
こんなところで俺様正義で他人批判? 香ばしいな…
...2013/11/29 12:16 AM
ま、こういった作品は読み手の解釈でいいんじゃね?

書き手が楽しんで書いて、読み手も楽しんで読めれば良いと思うよ。

ただ、岬も瞳もけじめは欲しいね。
岬ボコボコ瞳絶望希望!
...2013/11/29 02:18 PM
エロパロの寝取られスレからやって来ました
相変わらずのクソ作品で草不可避
ささみチーズカツ@スカトロ好き...2013/11/29 10:39 PM
安定のコメント欄のクソ率で安心した。
荒れすぎて受ける。
...2013/11/30 02:53 PM
70レスって凄い。良くも悪くもここまで反応があると、書き手冥利に尽きると思う。
男目線だと、ヒロインに対する憎しみとも言える批判はNTRでは定番。作者に対する批判もある意味無反応よりずっといい。胸糞悪いのに更新されると何故か読んでしまう・・・・魅力ある読み物ってそんなもんだと思う。
文脈の捉え方、感じ方は人それぞれなのが当たり前で、作者がコメ欄で言っている事は自分は以前から感じていた事。勿論、そうは思えない読者がいても何ら不思議ではないし、読み込みが甘いとも全く思わない。人それぞれの感性の問題。
さて、既に決まっているにしても、ここからハッピーエンドへどうやって持って行くのか非常に興味がある。
自分の彼女も瞳のように美しく、どちらかと言うと控え目。しかも浮気も過去数回あるが、ギリギリのところで自分に戻ってきてくれている。そんな彼女が可愛くて仕方がない。
はたして和希に自分のような考え方、生き方が出来るかどうか?
まず無理だよね、普通は。
俺、変態だもん(笑)
恐らくあと数回で終わりそうですが、期待しています。
...2013/12/03 02:47 PM
瞳の長所って、ルックスばかり。
愛情深いって部分が肉欲に負けては、そりゃあ嫌われるよな。

登場人物の気持が総て判る小説なんてないでしょ〜。
自分のことだって良く判らないのに。

しかし、これからハッピーエンドって・・・
「だけどお前が好き。(キリッ)」てのはやだな。
...2013/12/04 06:26 PM
そーだね。
何度も言うが、瞳って女の人間性に全く魅力が無いのがなぁ。
これ、どっちかって言うとブスの人の思考回路だよ。根暗すぎ。
まるで蛆虫みたいにうじうじしてる。
なんにも自分が無いって言うか。
読んでてブスの姿が頭に浮かぶけど、時々美人だとか言う描写が出てきてああ、そうだったんだっけねと思い出す、みたいな。
勘違いお花畑はあんまり人気でなくてもしょうがないよ。

ただ作者はこういう女がいいのだろうからまあいいんじゃない?
蓼食う虫もなんとかっていうからね。
支持している人もいるみたいだし、支持者のためにがんばればいいと思うよ。

ひとつ言わせてもらえば、自分の行動の言い訳ばかりしている糞後ろ向きな奴が幸せになれるほど人生甘くありませんって結末の方が俺は好きだね。
幸せは与えられるものでなく、自分で勝ち取るものだって言う展開で。
...2013/12/04 09:28 PM
瞳、いいじゃん。男にとっては最高に都合のいい女。
中身のアレさなんてどうでもよくなるクラスの超上玉。
そんな女を好き放題できて愛まで語りあっちゃう岬への
嫉妬心しか感じないけどな…アレの大きさも含めて。笑。
だいたい前カレとのgdgdなんてよくある話。いずれ忘れるって…



…などと考えるくらい、和希に感情移入できない私。
瞳への非難はわかるけど、和希も相当にアレかと。
...2013/12/05 01:39 AM
瞳の性格面での魅力もすげえ伝わってくると思う。
普通にヒロイン級の女の子が巧妙に毒牙にかかってしまったのだからたまらん、と読んでる人たちは思ってるだろうね。
ヒロインがほかのビッチ達と同じレベルまで落とされたことで間接的にモブビッチ女たちも元々は純粋な女の子たちだったことが説明されている。
作者さんは ここのコメントなんか気にせず、最初の考えどおりに書いたほうがいい。(まあそうしているような気もするけど)
たぶんそれが一番名作に向かっていく近道だと思う。
...2013/12/07 12:13 PM
巧妙?
女を堕とすなんてちょろいちょろい
誤解につけ込むなんてNTRに限らず無数に書かれ続けてきた黄金のパターン
絶対に誤解を解く行動なんてしないからなあ
誤解が解けたら話が始まらないしw
この設定を活かすためにも瞳はアホで愛のない女じゃ無きゃならないのは仕方が無いよ

結局NTRファンタジーなんて無理な設定押し進めるしかないからなあ
レイプまがいでもマジカルチンポは一回やったら絶対離れられなくなる文字通り魔法のアイテムだしね

>瞳は岬の元に行くつもりは無い
このビッチ娘がこの状況でそれは無いわ
ひょっとして自分の快楽のために岬を利用してるだけなんじゃないの?

多分ね、作者さんは純愛ハードエロを描いた方がいいと思うよ
エロ描写はテンプレだけど使い勝手は非常にいいから
その方が筆が活かせる
...2013/12/08 05:15 AM
「私と彼氏とは別れたらお互い死ぬしかないほどの絆がある。
でも私には彼氏が浮気をしたと言う確証ができた。
そしてそれがショックで私も浮気をしている。
だからもう別れることになっても仕方ない。
でも彼氏が浮気をしたというのはただの私の誤解で超ショック」

うーん。一行目が無ければ普通の話だけども。
一行目があるから妄想の国の人になる。
別に間男が罠を張ったわけでもないから特に巧妙でもないし。
確か間男は彼がホントに浮気をしたと思ってたよね・・・

でも作者さんは純愛なんか書かずにNTRを書きなさいね。
NTRってこういう理解できない女の思考も逆に醍醐味だから。
「頭おかしいのかっ!」てなじってやるのもまたいいもんなんだよ。
って作者も思っているはずだ。
...2013/12/08 06:32 AM
あれ?
...2013/12/20 11:36 PM
すみません。
プライベートで色々あって、メンタルがったがたです。
年内は厳しいかもしれません。
あと少しで終わるので、中途半端なものは書きたくありません。
もう少しご容赦いただきたく・・・・
作者...2013/12/22 06:44 AM
完結楽しみにしてます!
いつまででも待つので作者さんの心身の健康が何よりです
...2013/12/22 09:26 PM
完結楽しみに待っています。
...2014/01/02 04:52 PM
完結楽しみにしてます
...2014/01/08 06:49 PM
まだですか?
...2014/01/11 03:04 PM
>プライベートで色々あって、メンタルがったがたです。
まさか、リアルNTR?
...2014/01/11 05:13 PM
おー作者さん生きててよかった・・
楽しみにしておりますー
...2014/01/12 09:35 AM
あともうすこしで終わらないでください
お願いですから
...2014/01/24 04:51 PM
今晩わ
こんなに間を開けて申し訳ありません。
今までの人生で恐らく最大の絶望感で暫く何もする気になりませんでした。
リアルNTRとかじゃないです。
本日を持ってやっと気持ちに区切りが付けられそうです。
明日と明後日は出来る限り筆を進めてみようと思います。
すぐに投下できるかどうかは分かりませんが、可能な限り努力します。
管理人様、読者様、本当にブログの私物化とも言えるほどの勝手をしまして申し訳ありませんでした。
見捨てずにいてくれれば幸甚です。
作者...2014/01/25 01:40 AM
あけおめ
ことよろ
期待してます。
...2014/01/25 04:07 AM
ごゆっくりどうぞ
...2014/01/25 08:49 PM
いまんとこ、このブログには、これの更新チェックの為に来てます。
いつも楽しみしてます。
...2014/01/26 08:29 PM
あれ?
...2014/01/31 08:05 PM
多少短くても続きが読みたいなー
...2014/02/01 10:42 AM
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